バイプレイヤーズ2

今期のドラマは途中でオリンピックが入ったので
どこも編成が大変だったんだろうと思います。
途中でお休みになってしまうドラマもあったし。
大杉漣さんが亡くなったと分かった日もそうでした。
「バイプレイヤーズ」は前は深夜の時間帯だったのに、
今期は水曜10時スタートで「anone」と丸かぶりだったんです。
うちは家族みんなで「anone」を楽しみに見ていて
(主人もこの日は10時に間に合うように帰ってくる!)
「バイプレイヤーズ」を見ているのは私だけ・・・ということもあって
リアルタイムは「anone」、録画で「バイプレイヤーズ」を見ていたのですが
この日は「anone」がオリンピック中継でお休みで・・・。
で、習慣で「anone」の方のチャンネルを見て、
メダルを取ったもんだから嬉しくって、
さぞやTwitterのタイムラインもお祝いムード一色だろう・・・と思ってTwitterを開いたら
間逆の涙、涙・・・のタイムライン。
なんで? と思ったら大杉漣さんが亡くなっていたこと、
「バイプレイヤーズ」で最後に伝えられたみたい・・・
ということが分かってきました。
最初、なんの冗談だ? と思いました。
でもどうやら冗談ではなさそうで・・・。
大杉連さんはまだまだお若かったし、なんと言っても連ドラに出演中で
毎週お元気な姿を見ていただけに、嘘やろ? としか思えなくて。
毎年何人もの好きだった俳優さん、作家さんの訃報を聞いて
(それだけ私が年を取ったということなのでしょうが)
その度に驚いたり悲しんだりしているけれども、
それでもたいていの場合はご病気だと発表されていたり、
不調は伏せられていても最近痩せられたなあ・・・って感じていたり、
もしくは最近見かけないなあ・・・っていう
なんらかの予兆があるもの。
事故ではなくご病気でこんなにあっけなく突然にというのが信じられなくて・・・。
連ドラ出演中・・・というのも、あまり聞かないですよね。
緒方拳さんもかなり直前まで仕事されていましたが、
体調が悪いことを自覚されての出演だったので
ご本人もいろんな準備をされながらの仕事だったと思うけど、
大杉連さんの場合はご本人が一番びっくりしてらっしゃるんじゃないかな。
そして、一番、ドラマのことを心配されたんじゃないかなと思います。
他のドラマだったら代役という選択肢もあるのでしょうが、
このドラマは役名が役者名。
大杉漣の代わりを誰かが演じることなんてできない。
この段階で発表になっていたのが、まだ撮り切れていないということ。
4話が半分、5話が3割でしたっけ?
どうするんだろう・・・中止かな・・・でもイヤだな。
それは大杉さんが一番悔しがるだろうな・・・
そう思っていたのはもちろん私だけではなく、
大勢の人がテレビ東京に問い合わせ、最後まで放送して欲しいと訴えたそうです。
そして、早い段階で社長が現場に放送する方向で努力するように指示したそうで・・・。
テレビ東京のトップの素早い決断と、現場の想像もつかない努力のかいあって
「バイプレイヤーズ2」全5話が無事に放送されました。
それは、もともと描かれていた話とはちょっと変わってしまったかもしれないけれど
ちゃんと見事なドラマになっていました。
トーンも変わらず、テンションも落とさず、
最後までしっかりと「バイプレイヤーズ」の世界観でした。
多少不自然なところがあるにはあるんだけれど、
それ以上によくこれをまとめたなあという感動の方が大きい。
撮り終わっている大杉さんの映像はできるだけいかす・・・
だけじゃなく、足りない分は、プライベートで撮っておられたのかな
と思えるような携帯の縦長の映像まで使って
大杉さんの不在を感じさせないような作り。
このオフショットの大杉さんの姿がいいんだ・・・。
とても生き生きされていて、この現場が本当に楽しいんだというのが分かる。
テレビ東京はここ数年フェイクドキュメンタリーという手法で
ドラマをいくつか作ってきていて、
実在の役者の名前をそのまま使ってドラマを作るというこの「バイプレイヤーズ」も
そういったドラマの枠組みを壊す流れの中の作品なんだけど、
このドラマに、ドキュメンタリー的な映像が組み込まれたことによって
よりフェイクドキュメンタリー的な要素が強くなった。
役者としてドラマの中の大杉漣を演じている漣さんと
役者として現場に存在している素の漣さん。
この二つの側面を映像として記録できただけでも
このドラマの存在意義は大きかったなあと思うのです。
こんな形で生のぎりぎりまで映像に残せる役者さんってそうはいないと思います。
漣さんは、ご自身は最後まで演じきれなくて無念だったろうけれど、
役者としてはこれほど幸せな死に様はないのではないかな。
舞台の上で死ねたら本望・・・を地でいってますよね。
そしてそれは、役者仲間からも、現場のスタッフからも、視聴者からも愛されたからこそ
実現できたことなんですよね。
漣さんが不在の中、辛い気持ちを隠して最後まで演じきった役者さん、
作品を最後まで作り上げたスタッフのみなさん、
全ての人に感謝です。
素敵なドラマをありがとうございました。
そして、大杉漣さん、あなたが残した作品は
この世に、見た人の心に残り続けます。
どうか安らかにお眠りください。


追伸:大杉さんのことがなければ、書いていたであろう感想を最後に。
遠藤憲一さんとハムスターの組み合わせ、最高!!


久々のバラエティ

久々の、久々のバラエティ出演でした。
とは言え、「コウノドリ」最終回の番宣から考えると3ヶ月もたっていないくらいなんですけど
実際の時間以上に久々感があった気がします。
やはり「コウノドリ」終了以降、出演作の情報が途切れていて飢餓感が強かったからかな。
ちょうどこの期間にHONDAのCMがバンバン流れて、それはとっても嬉しかった。
やっぱりこのCM好きだなあ・・・。
docomoのCMも結構流れていたんだけど、
でも、やっぱりどこか物足りなくて・・・。
そんな時のバラエティだったから尚更嬉しかったんです。
番宣が全く絡まない出演っていうのも珍しい。
小栗くんと綾野くんの男気が感じられる出演でした。
ただ、この番組、昔は見ていたんだけど最近は殆ど見ていなくて・・・。
男気じゃんけんのコーナーは完全に見なくなってからのコーナーだったので
笑いどころがも一つわからない。
支払額が大きくなってくるとドキドキはするものの、
そんなにスリル感も感じられず・・・。
うーん、面白いのか、これ・・・(・_・;)
見ていてなんか懐かしい感じもしたんですよね。
昔こういうの楽しかった頃ってあったよなあ・・・という感じ。
でも、多分時代の気分・・・なんだろうなあ。
今の自分の感覚では、あんまり笑えなかったんですよねえ。
ベッドのくだりも、最後のADさんの暴走も。
ベッドのくだりは保毛尾田ネタであれだけ叩かれたのに、
今の時代感覚に配慮する気持ちは全く無いんだなあと感じたし、
ADさんのくだりは面白い面白くないというよりも、
ADがこういうことをしたら面白いだろ? みたいなお約束が
もう通じなくなっているというか、
ADさんのやらされている感がほの見えて、
それも含めて仲間内のノリで纏まってしまっている感じについていけない感じがして・・・。
この番組が終わっていくということもなんかすんなりと納得できて
一つの時代が終わっていくのを切々と感じた番組でした。
でも、昔はこういうの面白く見ていたんですよね。
ちらっと舞台裏が見える感じで笑いを作るっていう手法が珍しかったから。
そんな一つの時代が終わっていく感傷の中、
小栗くんも綾野くんも求められている自分たちの仕事をきっちりとこなしていたなあと思います。
特に小栗くんは堂々とやり切っていましたね。
結構高額の自腹払っていたし。
プリンの数も即答していたし。
さすが小栗くんという感じ。
綾野くんは終始後ろで楽しそうにニコニコしていて可愛かった。
小栗くんがいるから無理に自分が前にでなくてもよくて、
その分ずっとニコニコしていた感じ。
本当はどっかで勝ちたかったんだろうなって思うけど
特に最後の大きな勝負は勝ちたかったんだろうけど、
でもまあ、ADさんのくだりの自分の役割はきっちりこなして、
しかもとても上手に相手の言いがかりをいなして
この綾野くんを見られただけで、1時間見続けてよかったと思いました。
あ、あと、競歩のモノマネ。
でもまあ、一時代を築いたビッグタイトルの番組が終わろうとしているときに
番宣無しで駆けつけた小栗くんと綾野くんの心意気は十分に伝わったし、
二人が自然体で楽しんでいる様子が見られてよかったなあと思います。





セトウツミ(ドラマ)

これは前のクールのドラマになるんだけど、
未だに強烈な印象が残っているのでちょっとだけ感想を。
もともと映画になったときに、男子高校生が川縁で延々しゃべっているだけの映画
というふれこみに、面白そうだなあって思っていました。
役者さんも菅田くんと池松くんだったし、監督も大森立嗣さんだったし。
でも結局、気になりながらも映画館には行けてなかったんだけど、
ドラマになるって知って、
とりあえず高校生の男の子二人が延々と話すだけ・・・の物語が
どういう感じかっていうことだけでもわかるかなあ・・・と思って見始めました。
そしたら、青春ものとして、こういう切り取り方があったのか! という
目からうろこ的な面白さ。
お勉強ができるタイプの内海とスポーツが得意な瀬戸。
本来なら気が合わなさそうなのに、
教室でだったら絶対話さない感じなのに
(実際彼らは学校では親しくしている様子はない)
学校を離れた土手の階段では大親友のように話がつきない。
いや、お互い話題がなくて黙っている時間さえも
なんだか居心地が良さそう。
瀬戸は先輩と喧嘩してサッカー部を退部してしまい、
有望選手として期待してくれた周りからの信頼を失った傷をもち、
内海は複雑な家庭環境の中孤立し、学校に気を許せる友人もいない。
お互いに人に言えずに抱えた傷が
どこか似た匂いを持つ人間を求めたのかもしれない。
知識レベルも違うし、関心を持っていることも重なっているとは思えないし、
家庭環境も、おそらく望んでいる進路の方向も違うのに、
他愛もない話題で延々と話し続ける面白さ。
関西弁が実にいい味を出していて、それが面白さにつながっているんだけれど、
お笑いのような作り込まれたネタではなく、
オチが周到に用意されているわけでもない。
関西人なのでちゃんとオチがある場合も多いのだけれど、
面白さを求めたオチではなく、関西人の二人が生理的に求める話のオチ
という程度にまとめられている。
二人の会話の面白さは二人が持っている「差異」
先ほど書いた学力の差や家庭環境の差やそうしたものに由来する発想や思考の差から生まれているんだけど、
それが一方的なボケと突っ込みになっていないんですよね。
あまりにものを知らない瀬戸が世間知らずぽい発言をどうどうと繰り出すと(でもそれがかわいい)
瀬戸がすかさず
「それは○○やん」
と突っ込む。
逆に、あまりに特異な発想で話す内海に対して、
瀬戸が普通の感覚で
「それ、変やで」
と突っ込む。
二人が持っている突出している部分を、お互いが突っ込むことによって
受け入れやすいラインを保っている感じ。
何より聞いていていやな感じを受けないのは、
お互いにお互いをちゃんとリスペクトしている感じが伝わってくるところ。
もちろん瀬戸は内海の賢さや知識量をリスペクトしているんだけど、
内海の方も決して瀬戸をバカにして見下したりなんかしない。
瀬戸のもつ天衣無縫のかわいげや発想の豊かさや時には無鉄砲に思える行動力を
愛しているんだろうなあ・・・っていう感じが伝わってくる。
お互いが自分にない相手の長所を大切に思っているのがわかるからこそ
二人の会話は聞いていて楽しいし心地良い。

二人の二人だけの会話の話も楽しかったんだけど、
特に好きだったのは学校の友人とも言えない友人、田中や馬場くんが混じる会。
瀬戸と内海はなんだかんだ言ってもスクールカーストの上にいる人たちなんだと思うんです。
運動ができる瀬戸と勉強ができる内海。
本人たちが意識していてもしていなくても一目置かれる存在。
一方馬場や田中はきっとスクールカーストの下の方。
馬場は周りが見えていないタイプなので気にもしていないと思うけど、
田中の方は完全にそのことを意識している。
教室では瀬戸にも内海にも話しかけられたことはない。
けれどもあの土手に行けば、そんな田中が瀬戸と内海の審判という役割になれる。
あの土手ではカーストの壁を軽々と乗り越えることができる。
それは、学校の教室という場では決して交わることがない瀬戸と内海が
あの土手では仲良く話せるということと同じ。
学校という共通項しかないものたちが
その学校から離れた場所でだけ友人でいられるというファンタジー。
ただ、学校での立ち位置が完全にリセットされて
全くのフラットな関係でいるかというとそうでもなくて・・・。
田中ははっきりと、目立たない自分があの瀬戸と内海の審判をやっている
ということについて大きな感動を覚えている。
それを母親宛の手紙に認めているのがなんともお茶目。
この田中の高揚感みたいな感じがとてもおかしくて切なくて
そして懐かしい感じがしたんですよね。
この感じって最近感じていないけど、確かにあったよなあって。
一時期スクールカーストという言葉がやたらとはやっていて、
私の感覚では映画「桐島、学校やめるってよ」くらいから盛んに言われ始めたような気がするんだけど、
その後やたらとドラマで描かれた極端すぎる階級社会はなんかなじめなかった。
一軍とか二軍とかそういうはっきりした区別があったり
一軍の言うことは絶対服従・・・みたいなのはなんか違うなあと思ってたんだけど、
このドラマの感じはリアルに感じてたものに近いなあと思いました。
「桐島・・・」を見た時の感じにも近いなあ。
たわいもない高校生のおしゃべりが、
その内容に関わらず(もちろん内容は面白いのだけれど)たまらなく愛おしいのは
このリアルな感覚がしっかり描かれているからなんだろうなあ。
教室や学校の校舎の中では成立しないグループや階層を越えたつきあいは、
瀬戸の部活復帰によって失われてしまう。
けれどもここで培われた友情は、
こじれてしまっていた内海の親子関係に一石を投じる。
もちろん単純にオールクリアになったわけではないけれども、
変わらないと思っていたものを少しでも動かすことができた。
最終回のその爽快感は良質の青春小説を読んだ後の感じに似ていました。
男子高校生二人がだらだらと放課後しゃべっているだけという変化球ドラマが
最後には青春ドラマのドストライクに収まったその見事さ。
最終回、瀬戸が来なくなっても、塾まで土手で時間をつぶす内海が
なんとなく瀬戸を待っている風情なのが切なかった。
そして練習を終えた瀬戸が土手に行っても、もう内海はいない。
二人の特別な時間は失われてしまったのだ。
けれども、現代の利器の素晴らしさで、
二人はLINEでやりとりをしているよう。
同じ空間にいなくても、土手じゃなくても
一度つながった関係は続くということなんだろう。
文字になっても変わらない二人のやりとりに笑いながらも、
二人が楽しげにやりとりしている姿を思い出して、
一つの時代が終わってしまったことを感じずにはいられないのだけれど。

このドラマのオープニング、とても好きでした。
曲もだけれど、映像もとっても躍動感があって。
絵の作り方が、ちょっとアニメっぽいなって思いました。
ポップなアニメのオープニングっぽい。
エンディングも毎回面白くて、
miwaの歌にあわせて毎回内容に沿った映像が用意されていたんですよね。
瀬戸と内海の中の人が入れ替わっていて、二人の役が逆だったらこんな感じみたいな時もあったし、
田中の回では延々田中のお母ちゃんが映っていたり・・・。
今回はどんなエンディングだろうって楽しみにしていました。

ウツミ役の高杉真宙くんはこのドラマで始めて知りました・・・
と思ってググってみたら、結構出ている作品見てました。
でも、どの作品もどこに出ていたのか思い出せない・・・。
きれいな顔立ちなので、かえって印象に残らなかったのかなあ。
一方瀬戸役の葉山くんは「フランケンシュタインの恋」から注目していて
「僕たちがやりました」でもサイテーな役を生き生きと演じていたので
あ、また出てる! と思って見始めたんですけど、
瀬戸のかわいらしさにドはまりしました。
バカなんだけど憎めない、どこかスケールがでっかいところもあるのに
言うことはやっぱりバカで幼くて・・・という瀬戸にびたっとはまっていました。
つんつん頭も似合ってた!
ドラマを見ているときに、WOWOWで映画版が放送されて見てみたんだけれど
ドラマ版が好きすぎて映画版がピンときませんでした。
映画版は、当たり前なんだけど、映画の間なんですよね。
テレビ版よりもゆっくりしている。
会話と会話の間もゆったりとってある。
二人の表情も押さえ気味。
多分こちらを先に知っていたらなんの違和感もなく受け入れていたんだろうと思うんだけど、
テレビ版の会話のリズムが馴染んでしまっていたので違和感を感じてしまいました。
テレビ版はもっと会話のテンポがはやい。
表情も豊か(特に瀬戸が)
お笑いのネタを見ている気分でやりとりを聞いてしまう。
会話だけでなく心の声の入れ方も絶妙なんですよね。
ほぼ心の声だけで成立している話もあったりして。
このドラマは久々に深夜ドラマの面白さを強烈に感じたドラマでした。