過保護のカホコ

脚本が遊川さんだったので、
いつ暗転するか、ドロドロ劇に陥っていくのか・・・
と心配しながら見ていたんですけど、
見事に最後までほんわかテイストのまま終わって
よかったなあと思いました。
最後はある意味大団円で、逆に物足りないほど。
いやいや、みんなハッピーで終わるお話はとても気持ちのいいものです。
特に主役の二人、カホコと麦野くんがかわいかったので
二人が幸せに終わって本当によかった。
カホコは極端なキャラクターでかなり作り込まれた人物なので
やりようによっては現実離れした浮いたキャラクターになりかねないところを
高畑さんは本当に巧い案配で演じられたなあと思います。
ちっちゃい身体でよく動くんだ。これが!
最近毒親もの、特に娘と母親の関係を描くドラマがポツポツと作られていますが
それを最後まで明るくポップに描ききったのはすごいなあと思います。
このテーマだったら重く扱いたくなりますもんね。
カホコの極端なキャラクターを引き立てたのは
間違いなく麦野くん。
こちらもとてもかわいい人物造形になっていました。
初回こそひどい奴だったんですけど、
その部分を嫌みなくさらっと演じて、
カホコに心開いてからは本当に理想のパートナー。
結構カホコって自分勝手で、身内のいざこざに平気で麦野くんを振り回しているのに
一生懸命力になってあげていたり
客観的なアドバイスをカホコに与えたりするのがとても素敵でした。
高畑さんは小さいのに竹内くんは大きいからその手足の長さが引き立って、
また、麦野くんってオーバーアクションが多かったりするから
なんか本当に二人のシーンのバランスがよくって
見ていて楽しかったんです。
今回右肩上がりで指示を延ばしたのはこのドラマだったのもなんかわかる。
カホコが過保護に育てられたことのマイナスだけを描かずに、
だからこそ人一倍愛をもって人に尽くせるという人物だと描いたのが
一つの勝因だと思いますが
その世界観を魅力的な演技で支えた主役二人に拍手!

一方、このドラマって大人世代の描写は結構辛辣だったんですよね。
誰も彼も大人になりきれていない感じで。
もちろんこちらも結構極端な人物造形がされていたんですけど
それを個性的なベテラン俳優さんたちがかっちりと演じられていたので
より主役二人の演技がみずみずしく浮かび上がったんですよね。
大人世代で特に好きだったのはお父さん。
普通、こういう話だったらお父さんって陰が薄くなりがちなのに
妻に意見が言えないダメ親父として
ナレーションで饒舌に語っていてそれがとても面白かった。
愛情だけはたっぷりあるんだけどね、
ここぞと言うときにちっとも頼りにならない。
時々、おっ、言えたやん! って思うシーンがあっても
それは妄想だったりして、最後までシャッキリとはしないお父さんでした。
お父さん視点のナレーションで物語を進めたのは
普段あまり思っていることを口にしないために何考えてるかわからない
もっといえば家族のことちゃんと考えているかどうかさえもわからないお父さんも
ちゃんといろいろ考えているんだよ・・・という遊川さんの思いがあったのかもな。
最終回、なぜかお母さんが風邪引いて声が出なくなって
お父さんが全部代弁していたのも、
最終回にほとんど活躍できないお父さんにちゃんと居場所を作ってあげている感じもしたもんな。
そして誰も聞き取れないお母さんの言葉を
見事に瞬時に解してみんなに伝えられるっていうことは、
お母さんのことを本当に愛しているっていうことだもんね。
お父さんはカホコもお母さんも二人とも愛している、とずっと描いたことも
好感度が高かった理由の一つです。
お母さんは完全にカホコ>お父さんだったけどね。

最終回でなんとなく不満が残ったのは、
まだ学生で経済力がない二人が簡単に結婚を選んで
それを親戚がすぐに賛成したこと。
それからカホコが選んだ世界が
結局すごく狭い親戚という世界の中で完結してしまうものであったこと。
でも、まあ、それもいいのかなあと思う。
必ずしも女性がバリバリ働いて社会に進出して行かなくちゃならないってことでもないし。
ただ、やっぱり麦野くんが画家志望で、
そこでも収入という点では大きな不安があって、
カホコが働くと決めた職場も、親戚のお手伝いで
やっぱりどこか金銭的な面を軽く扱っているのが引っかかったんだけど・・・。
カホコは自分の今までの貯金をあっさりとおばさんの借金の為に差し出したけど、
「お金がいらない」と言えるのは、
親に生活の全てを支えてもらっているからで、
最終的に金銭面で親に頼らざるを得なかったら
本当の意味での自立はできないのだと思う。
もちろんじいじの家に住むから家賃はいらないし、
家事をやっているから食費も出してもらえているかもしれないけど、
それでも何となく大丈夫か・・・? という気がしてしまう。
全てが丸く収まっているように見えた中で
その辺だけちょっとひっかかったのが残念。
でも、本当に久々に遊川作品で面白かったあ・・・と思える作品に出会えました。

空に歌えば

この1週間は怒濤の一週間でした。
まず月曜日に「亜人」の舞台挨拶があって、
もちろん参加できるわけもないんだけど
ありがたいことにLineLiveで中継してくれたので
それなりにリアルタイムで楽しめて。
でもってこの日にamazarashi公式さんから怒濤のお知らせ開始。
CMに楽曲が使われることが発表されるでしょ。
秋田さんの弾き語りライブが年末に行われるという発表でしょ。
秋田さんがラジオに生出演&弾き語りのお知らせでしょ。
まず仕事帰りにCMの件を知って、有頂天気分で帰宅。
なんとかぎりぎり間に合って「亜人」の中継を見ていたら
途中でピコンとamazarashiからのお知らせが!
え? なになに? と思うものの、中継も気になるから一生懸命見てて
終わったらあわてて情報見に行って・・・という感じ。
「亜人」の中継だけでも一大イベントなのに
普段そんなに情報こないamazarashi公式も
こんな日に限って大きなお知らせ三つも出してくるしで、
なんか気持ちがいっぱいいっぱい。
それぞれにわくわくどきどきで、かえってどう反応していいのかわかんない。
火曜はamazarashiのNewシングルフラゲ日で
そこからネットにインタビュー記事がどんどんあがってくるし、
その後も綾野君の久々バラエティ出演(まだ見られていない)や
朝のワイドショーでしょ?
それから「コウノドリ」の情報も上がり始めました。
いよいよ撮影開始したんですね。
仕事のほうもちょっと頭の痛い案件が持ち上がっているので
そっちではめちゃくちゃ落ち込むわ・・・で
なんかとっても気持ちが落ち着かない1週間でした。

とりあえずいよいよ発売されたamazarashiの4枚目のシングル「空に歌えば」
ずっと「ヒーローアカデミア」のオープニングでは聞いていて
いい曲だなあ・・・早くフルで聞きたいなあと思っていました。
スピード感があってドライブ感もあって力強くて聞きやすくていいなあ。
そんな中にも「必然」みたいな堅い言葉がいっぱい入れ込まれていたり
一番盛り上がる鼓舞する言葉として「足掻け」という単語を選んでくるあたりは
とってもamazarashiっぽいなあって思っていたんですけど、
やっぱりフルで聞きたい。
というのも前回ドラマの主題歌になった「ヒーロー」も
ドラマのオープニングで流れている部分は当たり障りのない耳障りのいい
悪く言えばそれほど特徴のない曲に聞こえていたんです。
どうしてもタイアップとなると毒気をぬかないといけなくなるのかなあ・・・
って思っていたら、フルバージョンを聞いてびっくり。
オープニングでは1番はまるまる流れているのかと思っていたら
1番でさえもかなりトリミングされていて、
ちゃんとフルで聞いたらいつものamazarashi!という感じの
毒も熱もあるとても力のある曲でした。
だから今回もそうなのかなあって期待していて。
それにアポロジーズのスタッフ日記でも
アニメで流れていない部分にamazarashiらしい仕掛けがあるって言ってましたもんね。
今年8月中旬に青森で行われた凱旋コンサートでは生で歌われて
その後サマソニでも披露されて、
後、関東では1回ラジオでフルが流れたんだっけ?
その辺りの先に聞いた人の感想で
「仕掛け」はポエトリィリーディングっていうのは分かっていたんだけど
やっぱり早く聞きたくて・・・。
いつもは1日限定で視聴公開みたいなのがあるんだけど
今回はそれがラジオだったのかな。
MVが8月下旬に公開されるっていうのは噂で聞いていて、
ずっと待っていたんだけど、ついに8月には公開されず・・・。
1日遅れで9月1日に公開されました。
このMVがすごくいいんです。
amazarashiのMVってアーティストが顔出ししないこともあって
映像作家さんが好き勝手に作る感じのものが多いんですよね。
amazarashiはシングル4枚しかだしていない割にMVはたくさんある方だと思うんですけど
(他のアーティストさんの実状を知らないのでなんともいえませんが)
その中で秋田さん出演のものってたぶん今回入れて4作くらいじゃないかな。
基本的にはYKBXさんの独創的なアニメ作品が多い。
最近は他の映像作家さんも増えましたが。
どっちにしても楽曲とつかず離れずで映像としての主張もものすごく強いものが多い。
タイアップの場合はタイアップ先のイメージを膨らませたものもあります。
「生肉を食べ続ける美少女」(季節は次々死んでいく)とか
「ドールが壊されるづける」(命にふさわしい)とか。
でも、amazarashiそのものを描こうとしているのは
この前発表されたMV「つじつまあわせに生まれた僕ら」と
この「空に歌えば」だけなんですよね。
「つじつま・・・」のMVもある意味とても秋田さんを表現していて
すごくお気に入りなんですけど
それ以上にこの「空に歌えば」は突き抜けた感じがしてすごく好き。
1番は青森、2番は東京で、
本来人が行き交う場所にだれもいない。
そこでアンプをつけてギターをかき鳴らし歌い始める秋田さん。
秋田さんの歌を聞く人は誰もいないのだけど、
秋田さんの声はまっすぐな光の筋となって空に届く。
そして空に「空に歌えば」という文字がかっこよくデザインされて描き出される。
秋田さんの歌に合わせて、デザインされた幾何学模様がリズミカルに描かれていくのもとてもきれい。
秋田さんが映っているとは言え、当然顔は映らない、
ということは必然的にバックショットや全身のショットが多くなって
それって映像的にはとてもいい感じなんですよね。
風景とのバランスがとてもいい。
特にラストなんかは青空の分量が大きくて
その真ん中の下の方で秋田さんのシルエットが小さめに映る。
たぶんアーティストをアピールすることが目的のMVならば
表情をとらえるためにもっと人物に寄るんだろうけど、
その辺は大胆に画面を構成できるのかな。
アーティストの顔(表情)を使えないというのは
ものすごく大きな制約なんだっろうけど、
逆にその制約を長所に変えているんですよね。
1番は昼(朝?)2番が夜のシーンで
間奏に入ると空に黒い雲が立ちこめてきて雨が降り始める。
そして叩きつけるように語られるポエトリーリーディング。
amazarashiファンは「ああとってもamazarashiらしいなあ」と思う箇所なのですが
ヒロアカで気になって始めてこの部分を聞いた人は
どういう感想をもつのかなあ・・・。
バンド名のamazarashiが「日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、
僕らは雨ざらしだがそれでもという思いでつけられた」ので、
そのamazarashiが「その時、すでにもう雨はあがっていた」と歌うことは
とてつもなく大きな意味を持つんですよね。
映像はここから大きく切り替わってライブシーンへ。
驚いたことにここで音源も変わって、実際のライブの音源に。
始めてそのことに気づいたときぞわっと鳥肌が立ちそうになりました。
「雨があがっていた」という歌詞の後切り替わる映像、
それまで誰も聞いていない場所で必死に歌い続けてきた秋田さんの歌が
レコーディングされた音源より少し粗く、でも力強い音が
ライブ会場に集ったファンに届く。
このライブ会場は撮影用に集められたものじゃなくて、青森での凱旋講演。
撮影はライブがすべて終了した後、観客の協力を得て撮られたそう。
MVで映像として残されたライブがメジャーデビューして始めて行った青森でのライブ
というのが、何とも胸熱。
もう1番2番で出ていた光線のようなものは出なくて
秋田さんの声がそのまま観客に届いている感じがすごく好き。
ずっと認められない者の思いを歌ってきたamazarashiが
ジャンプの王道と言われるアニメのオープニング曲を歌う。
それも今までにない聞きやすい感じの曲で。
長さもamazarashiの曲としては短めだし、
MVも今までのアーティスティックなものから
ちょっとアーティスト寄りになった。
今回はラジオにも何回も出たし、
心なしかネットメディアでのインタビューも多い気がする。
ここらで勝負にでているのかなあという気がひしひしとします。
でもそれは売れにいっている、売れ線を狙っているというのではなく、
ちゃんと自分たちの路線を守りながら、
少し門戸を広げつつある・・・という感じ。
売れたらいいなあ。
決して万人受けするバンドとは思わないので
大ヒット・・・とまでは言わないけれど、
でも今よりももっと多くの人に届けば
きっとその何割かの人の心には大きく響くはず・・・。
それってなんか同志が増えていく感じがするのです。
本当に、売れたらいいなあ・・・。

で、カップリング曲の「たられば」は
この春から行われていたメッセージボトルツアーで初披露された曲。
優しいメロディに乗せて「もしもぼくが・・・」と繰り返される曲。
歌詞的には、構成の仕方が「僕が死のうと思ったのは」と同じかなあと思いました。
ずっと一つのお題を繰り返していって、
そこに続く言葉を展開させていきながら、
最後の最後にお題そのものをひっくり返す・・・っていう。
でも、そのお題にあたる部分が非常にネガティブな(ある意味amazarashiらしい)
「死にたい理由」という重いお題ではなくて
もっと一般的でライトなものに変わったというのが大きな変化。
歌詞そのものも「僕が・・・」のほうは言葉の選び方が叙情詩的な感じがします。
一方「たられば」はもっと平易な言葉で散文詩的。
曲調も明るい。
でも、ラストのオチが「たられば」は2段階あるんですよね。
いったん、ああなるほどな・・・って思わせておいて
ラストのワンフレーズでその一旦提示したラストに疑問を呈す。
このラストのワンフレーズがとてもamazarashiっぽいなと思うんです。
もちろん「たられば」で夢想される内容やその表現に
どこか悲観主義的な匂いがしてそれも秋田さんっぽいなとは思います。
ただ、もう「死にたい」というようなところから歌い起こさなくとも、
もっと日常的でささいな感情の動きからでも
amazarashiらしい掘り下げ方をして何かを語ることができるのだという意味で
この曲はこれからのamazarashiの行く末を示唆する曲なのだなあと思うのです。

この曲は大阪のFM802で1週間独占先行オンエアーされました。
こういう取り組みは私がファンになってから始めてでした。
ありがたいことに大阪のFM曲だったので聞くことができました。
(秋田さんが出演した東京のFMは聞けなかったけど)
毎日仕事が終わってから、今日はどの番組でオンエアしてくれたんだろう・・・
と探すのが楽しくて・・・。
本当にradikoさまさまです。
「たられば」をかけてくれた番組を1週間いろいろ聞きました。
DJの紹介の仕方を聞くのも面白かったし、リクエストハガキも楽しかった。
こうやってラジオで改めて聞くと、本当に「たられば」はある意味耳障りのいい曲で
でもがっつり歌詞を聞き込んだらやっぱり深いものがあるから、
こうやってラジオでオンエアーされることでこの曲に出会う人が一人でも増えて
amazarashiに興味を持ってくれるといいなあと思いました。
結構いろんな番組でかけてもらったみたいなんだけど、
特に一人、熱くamazarashiを語ってくれるDJさんがいて、
もしかしたらこのDJさんは以前秋田さんを大阪にまで呼んで
ラジオに出演させてくれた人かなあ・・・って思いました。
番組名とか覚えていないので定かではないのですが。
確かあの時もFM802だった気がするんですよね。
だとすると今回のFM802独占オンエアーも
もしかしたらそのDJさんの尽力があってのことなのかもなあ。

そう言えば、今までもシングルは必ず弾き語りバージョンが入るんですけど
表題曲ではなくてカップリング曲が弾き語り・・・というのは初めてですよね。
そういう意味でもとても大事な曲なんだなあという気がします。
今までシングルはカップリング曲もMVが作られているので
「たられば」でも作ってくれないかなあ・・・。

うちは初回生産限定版Aっていうのを買ったのですが、
Aの特典っていうのが、ラバーバンドとライブDVD。
3曲入っているのですが、これが6月に行われた中野サンプラザのライブ。
シングルの発売で一番心待ちにしていたのはこの特典DVDでした。
というのは、このライブ、途中で中断されたんですよね。
今度10月に振り替え公演があるんですけど。
amazarashiの今回のメッセージボトルライブツアーは本当にアクシデントが多くて、
まず札幌の公演がサポートメンバーの出羽さんの体調不良で中止。
アレンジからサウンドプロデューサー、そしてリードギターを担っていた人だったので
もう大ショック。
残念ながらまだ体調は完全じゃないらしく、
その後のライブは他のギターのサポートメンバーとなりました。
このころはライブの日になるとTwitterで検索かけて
無事ライブが行われているか確認していました。
新しいサポートメンバーでなんとか残りの日程乗り切れるかなって思った頃、
今度はドラムのサポートメンバーである橋谷田真さんが中野サンプラザでダウン。
それもライブの途中で中断されたと知った時には
もうどうなることやら・・・と心配で心配で・・・。
結局その後のライブはもう一人ドラムのサポートメンバーを入れて青森公演まで終了。
サマソニから真さんは復活されたようで、嬉しかったなあ・・・。
出羽さんも真さんもTwitterをされていてそれなりにつぶやかれていたんですけど、
ダウンされている間はお二人ともプツンとツイートが途絶えて
それもまた心配で心配で・・・。
幸いなことに、今はお二人ともポツポツとTwitterの方に戻ってきてらっしゃいます。
よかった・・・。
サポートメンバーとは言え、ライブは最初からこのメンバーで固定していたそうで
もうサポートメンバー以上の思いがあります。
それは秋田さんもインタビューで言ってましたね。
amazarashiはライブは5人のメンバーが真横に一列に並ぶんです。
それもそんな思いの現れなんだろうなと思います。
amazarashiに関わる以前からプロミュージシャンだったのは出羽さんと真さんだけで、
二人がamazarashiのサウンド面を引っ張ってくれたっていうインタビューも
どこかで読んだっけなあ。

というわけで、中野サンプラザは途中で中断してしまったライブだったので
まずDVDに入るとは思っていなかったんです。
もしかしたらここの映像を核にしてセル用のDVDを作ろうとしていたんだけど
中断によってできなくなったから3曲だけシングルの特典につけた
ということなのかもしれませんが・・・。
何にしろそのアクシデントがあった特別なライブが
一部とは言え形になって残ったのがすごい。
そして何よりも聞きたかったのが「命にふさわしい」
ライブ当日、必死で行かれた方のツイートを探してなにがあったのかを調べました。
なんとなくわかったのは
・真さんは最初から首にギプスを巻いていたこと
・「少年少女」(この曲は秋田さんと豊川さん二人で演奏された)の後
 秋田さんと豊川さんが舞台袖に引っ込んで舞台からだれもいなくなった。
・そのまましばらく時間があって、真さんの体調不良のため中断が発表された
・秋田さんが一人で舞台に出てきて弾き語りで「命にふさわしい」を歌った。渾身の歌だった。泣いているようだった。
という感じ。
だから特典映像に「命にふさわしい」中野サンプラザって見たときには
本当に驚いてしまったのです。
実際にDVDを見ているとたぶん慌てて録画の準備をしたんでしょうね。
出だしの画像がちょっと乱れている。
カメラの数も少ないのかな。
というより予定外の弾き語りだからカメラワークの打ち合わせがない中で
秋田さんの左右と正面と後ろ姿の映像だけなんとか押さえました
というようなシンプルな映し方で、
でも、だからこそ歌の力がストレートに伝わる。
一本の真上からのスポットライトに照らされて、
いつも通りつばが広い帽子をかぶっているから顔は見えないんだけど
声の感じから時折「ん? 泣いてるのかな」って思えるところもあって
いつものライブ映像よりもずっと生っぽい感じがしました。
本当によくぞこのライブ映像を記録したな、
そしてそれを特典映像として出してくれたな・・・。
あのライブの映像の説明はなにもなかったから、
もしも中野サンプラザのライブについて何も知らないまま
たまたま「空に歌えば」の曲が気に入って、限定版Aを買った人がいて
なんで「命にふさわしい」のライブ映像だけこんな粗いんだろう
って疑問に思う人もいるかもな。
あのライブ映像はこういう理由で他と違ったテイストになっていると思われます。
だからこそファンの方で、もしまだ買うのを躊躇している人がいたら、
このライブ映像は本当に必見の貴重な記録ですので
是非是非買ってもらいたいなあと思います。
ライブ映像1曲目の「ヨクト」は出羽さん不在ですが
代わりのサポートメンバーが入ったこれまた貴重な映像です。
幕にタイポグラフィで歌詞を映すスタイルではなく
照明で見せるタイプの演出でバンドスタイルの演奏が際だっています。
2曲目の「少年少女」は本来はバンドアレンジなのですが
このメッセージボトルツアーでは秋田さんと豊川さん二人の
最初のあまざらしスタイルで演奏されました。
これも映像としてはやはり貴重だと思います。
そして秋田さん絶唱の「命にふさわしい」
この三曲を特典映像にしたというのも
このシングルを一つの大きな勝負点としているのだなあと感じます。
どうか、結果がちゃんと付いてきますように・・・。

明日から(あ、もう今日か)はCMソングとしてamazarashiの歌が
テレビから流れるはず・・・。
世代を越えて受け入れられる音楽が生まれにくい昨今、
どうすれば広い層に音楽を聞いてもらえるか・・・と考えたら、
やっぱりCMというのはとてもいい場です。
アニメや映画やドラマよりも多くの人が触れる可能性がある。
一人でも多くの人にamazarashiの音楽が届くことを願ってやみません。

posted by HaHa at 01:35Comment(0)音楽

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突ルウム会戦

「機動戦士GUMDAM オリジンⅤ」を見てきました。
公開初日に行ったので、ライブビューイングの舞台挨拶付き。
ガンダム舞台挨拶.JPG
この中の人たちを見てきました。
皆さんがあいさつ済んで舞台を降りられた後、司会者が
「フォトセッションです。今からカメラ出していいのでSNSで拡散してください」
と言われるので、なんのこっちゃ・・・って思ったら、
スクリーンにバン!とこれが出て笑ってしまった。
もう、ね、ティーンエイジャーだった自分に教えてあげたい。
大人になったらガンダムの新作映画(本当はオリジナルDVDだけど)が映画館で見られて
古谷さんと古川さんの舞台挨拶が見られるよって。
思えばガンダムが私のオタク人生の始まりだったなあ。
アムロが大好きで、古谷さんが大好きで、
一生懸命アニメ雑誌を読んで情報漁って。
でも映画のパートⅢをTVで放送したのを見てドはまりしたので
どんどん情報が少なくなっていく時期だったんですよね。
高校生くらいの時にZが放送されたんだけど
自分にとってのガンダムはどうしてもファーストガンダムだったのでなじめず
そのまま何となくアニメからもフェードアウトして。
あの頃はガンダムって今ほど市民権を得ていなくって、
というか当たり前なんだけど、とうに流行を過ぎた過去の作品でしかなかった。
もちろんいろいろ形を変えながら新シリーズは作り続けられていたし、
なぜかモビルスーツを3頭身にしたSDガンダムとか
ゲームとかは流行ったりしていたんだけど
今ほど確固としたジャンルにはなっていなかった。
いつからなんだろうなあ・・・こんな風に一つのジャンルとしてガンダムが語られるようになったのは・・・。
等身大のガンダムが作られて話題になったり、
ガンダムカフェができたり・・・。
絶対リアルタイムで知らんよね? という世代でも
モビルスーツという作中の造語が通じる時代がやってくるとは・・・。
かくいううちの息子どもも、もちろんリアル世代じゃありません。
うちにあったPS2のガンダムゲームではまってガンダムを知った世代。
映画館には次男と一緒に行ったんだけど
(Ⅳまで一緒に来ていた長男は彼女と一緒に見に行くと言って独立)
往年のオタクたちに混じって親子連れもちらほら。
ふふっ、うちとおんなじだ。
ただほぼお父さんと息子っていう組み合わせだけどね。
とにかく女性率は低いですねえ・・・。
私が見に行く映画でピカイチで低い。
大抵の映画は一人でも行けるんだけど、
ガンダムはちょっと独特の雰囲気があるので
次男にはもうちょっと一緒に行って欲しいなあ。

舞台挨拶は結構まじめな感じで進みました。
司会の方も「主役」の池田秀一さん中心に話を回しておられたのですが
あがっておられたのか池田秀一さんが一番話しにくそうにされていたのが意外でした。
素の声もあんまりシャアっぽくなくて、
だからこそそのギャップがなんかとても楽しかった。
古谷さんと仲良さげにやりとりされていたのもおもしろかったです。
古谷さんと古川さんは中学時代の私のアイドルのような存在だったので
30数年を経て、お二人が並んで舞台に立たれている様子を
スクリーンでとはいえ、こうやって見ることができるのが
本当に不思議で不思議で・・・。
お二人がほかの声優仲間と組まれて結成していたスラップスティックっていうバンド大好きでした。
こんな風にお二人を見られるなんていい時代になったなあと思います。
昔はライブビューイングなんてなかったもんね。
古谷さんも古川さんも役の台詞を披露してくださってサービス精神旺盛。
古谷さんがやたらと今回はわき役ですがぜひ主役を(つまり本編を)やりたい
って言ってました。
それは安彦さんも何度も話されていましたね。
今回お一人だけお顔を知らなかった銀河万丈さん。
字面は印象的なお名前なのでとてもよく見ている気がするんですけど。
銀河さんはとてもダンディで素敵な方でした。
お話される声もとても素敵。
ギレンは声を張って演説するシーンが多いのですが
あまり張らない声で穏やかにお話しされていると
低音がとても心地よく響くんですよね。
4人とも何度も、こんな風にみんな生き残って
ガンダムで初めて出会ってから38年後にまた一緒に舞台に立てたことが嬉しい、
というようなことをおっしゃっていました。
もちろん声優として第一線で38年間続けてこられたこともそうでしょうし、
ガンダムの他の声優さん、たくさん亡くなっていますからね・・・。
ナレーターの永井一郎さんを始め、セイラさんもブライトさんももう亡くなってしまいました。
それだけの時間が経ってしまったんですねえ。
安彦さんは、10年ほど前に一度講演会に行ったことがあるんです。
その時の印象があったので、ずいぶん時がたったんだなあと思いました。
あの時次男はまだ幼児だったんですよねえ・・・。
途中でちょっとぐずるわ、寝たと思ったら大きな寝息を立て始めるわ・・・で
かなり冷や冷やしながらお話を聞いたことを覚えています。
ほんと、申し訳なかった・・・。
でもその次男が10年後、とても楽しみにこうやって映画を見に来ているのですから
時間が経つってすごいなあと思います。
あの時は安彦さん、オリジンのマンガ連載が始まったばっかりだったくらいかな。
それがこんな風に映画になるなんて誰も思いもしなかった頃でした。
時間やいろいろな制約に追われて制作されたTVシリーズでの思い出を
いろいろと語ってくださいました。
今回続編である本編の制作を強く望まれているのも、
あの頃やり残したことがあるからなのかなあ・・・。

私はオリジンは全部劇場で見ているのですが、
正直、最初はちょっと冷めた気分もありました。
それはマンガを読んだ時もそうだったのですが、
どうしてもガンダムは富野さんの作品だという思いがあったものですから、
安彦さんが制作の大きな部分を担っていたとはいえ、
富野さん以外の人が書くものはいわゆる本編じゃないという気がしていたからです。
アニメのように大勢で作品を作るものの作者は誰という問題は難しいのだと思いますが、
なんとなく感覚的に富野さんの作品だと思っていて。
特に完全オリジナルであるシャアとセイラの過去については、
巧く作られた二次創作のような感じで見てしまっていました。
プロが作ったクオリティの高い二次創作。
でもⅢくらいから、そんなことどうでもいいくらい
作品としておもしろくなってきたんですよね。
特にⅣは圧倒的に武力に差があるのに戦争へと突き進んでいくそのメカニズムが
とてもリアルでした。
国が体制が大きく動いていく中で、人々がどう生き死んでいくかが
生き生きと描かれていた。
Ⅳを見ているときは、大河ドラマを見ているみたいだなあと思っていました。
観客は(特にこの映画を見に来ている客は)Ⅰ年戦争の出来事が頭に入っているわけです。
大河ドラマで歴史という動かせない点があるのと同じように、
ガンダムの世界の中でも動かせない歴史があって、
でもそこに至るまでのドラマはいかようにも作れる。
人気作品の器を借りてマニア向けに作ったというよりは、
表にでている事実に至るまでのドラマをオリジナルで作り出した、
そういうところまで持ち上げるクオリティで作られていました。
それが今回の「Ⅴ」ではより明確になっていた。
描かれている年代がいよいよ宇宙世紀0079に入り、
各キャラクターが私たちの知っている姿に近づき、
私たちが知っているシーンに直結するような場面も増えてきました。
だからこそ切なさが倍増するシーンもたくさん・・・。
例えば、ザビ家で数少ない人間らしい感情を持つドズルは
コロニーの中の人間を皆殺しにして、
それをそのまま地球に落とすという作戦の恐ろしさに気づいています。
作戦の実行を拒否したランバ・ラルに怒り狂うのは
ランバ・ラルの言葉に正当性を感じているからです。
それでも「一つのコロニーの犠牲によって戦争を早く終わらせることができれば
もっと多くの人間の命を救うことができる」という方便を信じて実行する。
けれども作戦は失敗し、最終的には全人類の人口の半分を殺してなお
戦争は終わらない。
我が子、ミネバを得たばかりの彼は、
ミネバの寝顔を見ながら号泣します。
「たった一人のミネバでこれほどかわいいのに、
俺は何億ものミネバを殺した」と。
けれども、その悲しみを
「やつらは弱かったからミネバを守れなかったのだ。
自分は強くなってミネバを守ってみせる」
という理論に転換してしまう。
そしてその理論に邁進したドズルは、戦争継続に難色を示す幹部を
「ここでやめたらお前たちも地球連邦軍に責任を追及されるだろう」と脅しつけ、
勝てる見込みの少ない戦争にますますのめり込んでいく。
人間くさいからこそ陥っていく闇。
彼の最後を知っているからこそ、彼の選択が切なく悲しい。
ギレンの血も涙もない作戦を、ドズルの錯誤した情熱が支えて
ジオンの狂気の戦争が続いていく。
戦争が起きるメカニズムをまざまざ見ているかのようでした。

一方市井の人たちは、戦争が始まった、大変だ!といいながらも
普通の日常を続けている。
今回ちょぴっとあったアムロやカイの場面もそんな感じ。
戦争が始まったと言いながらも彼らの日常は続いていて、
立ち入り禁止区域に探検に行き、こっぴどく叱られる。
そして、今回急に出てきたユウキとファン・リーという
TVシリーズ第1回のアムロとフラウ・ボウを思わせる少年少女。
彼らは第1回のアムロとフラウと同じように敵の攻撃を逃れるために
シェルターに避難します。
ここでユウキとファン・リーのやりとりが丁寧に丁寧に描かれます。
アムロとフラウ・ボウよりもずっと親密に描かれた二人。
でも彼らが住んでいるのはコロニー落としの標的にされたコロニーで
シェルターに避難しようがどこに逃れようが助からないと言うことを
観客は知っている。
彼らにも日常があって、生活があって、思いがあって、
でも、戦争という圧倒的に大きな力で踏みつぶされる。
「他人事」から「当事者」への変換はいとも簡単。
指導者の思いつき一つ・・・。
ユウキとファン・リーの描き方は
本編で主人公のアムロもまたこういう市井の人間の一人だったという事実を
より強く印象づけてくれます。
そして、現実でも戦争が起こるというのは、こういうことなのだろうなあと思います。

思えばガンダムってもともと、ロボットアニメに戦争を持ち込んだっていうことが
大きな特徴の一つでした。
主人公が正義なのではなく、主人公が属する組織もまた正義ではない。
もちろん相手方も。
戦争に大義はあっても正義なんてないのですから。
ガンダムはそれを丁寧に描いたことが画期的だとされたアニメでした。
富野さんはいくつものガンダムの続編を作っていますが、
ガンダムのそういうある意味リアルな部分よりも、
戦うことの中でいきる意味を見つけていく少年、
人とのコミュニケーションのありかた、
他者と自分の関係・・・というような観念的な部分を
どんどん膨らませて行ったような気がします。
ものすごく感覚的な感想ですが・・・。
でも、安彦さんは戦争そのもの、そこに醜くうごめく人間のエゴのようなものを
より事細かに詰めていったような気がします。
それが人間ドラマとしてとても面白いものになっている。
もともとあまりにもオリジナルのガンダムが好きすぎるので
いくら安彦さんとはいえ、
いくら今の技術で映像が比べものにならないくらいきれいになるとは言え、
本編を焼き直ししないで欲しいなあ・・・。
いくら随所に拙い部分が見えるとは言っても
私にとってのガンダムは昔のガンダムだなあ・・・って思っていたのですが
「Ⅴ」を見て、これは是非本編も作って欲しいと思いました。

安彦さんはアニメーターだけど、
宮崎さんほど完璧を求めないタイプの監督さんみたいです。
ご本人もマンガが描けなくなっても
この作品のスタッフは優秀な人がそろっていますから
アニメは作れますって言ってました。
それならば、作って欲しいなあ。
そんでもって、やっぱりCGを駆使したメカの表現はすごいです。
このクオリティでもって、ア・バウア・クー戦とか見てみたい。
とりあえずはⅥは来年5月に公開だそうで、
そこまでは確実に見られる見たいです。
今のテンションを忘れないようにして、絶対見るぞ!!

そう言えば舞台挨拶の最後はギレンの
「ジーク・ジオン」
をみんなで言って終わったんですよね。
生で(といってもライブビューイングだけど)でギレンの演説が聞けて
上映前にかなりテンションがあがりました。
銀河さんありがとうございました!



posted by HaHa at 02:22Comment(0)映画