フランケンシュタインの恋 第5話

今回のオーディオコメンタリー特に面白かったですねえ。
山内さんガンガン話してくれて、
コメンタリーというよりも、ラジオ聴いてるみたい。
山内さんは素でも大阪弁なんですねえ。
もちろん大阪の方だというのは存じていたんですけど、
関西の人でもメディアに出るときは標準語って人多いじゃないですか。
お笑いの人は結構大阪弁貫く人多いですけど。
役者さんで、ふつーに大阪弁でしゃべってて、すごいなあと思いました。
それだけパワーのある大阪弁だから、
山内さんの大阪弁につられて綾野君も関西弁もどきになっているの、かわいい。
岐阜って完全に名古屋語圏かと思っていたら、
綾野君の育った町は関西弁に近かったんですねえ。
岐阜も広いですからね。
西は滋賀県に接しているわけだし。
だんだん語尾が崩れていく感じで関西弁のニュアンスが混じるんですよね。
もちろんコメンタリーなのですぐにもちなおすんだけど、
気分がたかぶったりのってきたりするとすぐに山内さんにつられちゃう。
話している内容も楽しくて、ほとんどドラマの展開忘れて聞き入っちゃってました。
カットされたシーンの話も楽しかったですね。
天草と一緒に天草ソング歌った話だとか、
ビール飲んでぶっ倒れるシーンとか。
特にビール飲んだ話は、うわっ! それ見たかった! って思いました。
だって放送されたときにずっと思ってたんですもん。
研さん、初めてのビールだよね。
研さん、ビール飲んだらどうなっちゃうの? って。
でも、このドラマではやんなくて、残念だなあと思っていたんですが、
やってたんですねえ。
しかもアドリブで。
見たかったなあ、初めてのビールを一気のみしてぶっ倒れる研さん。
DVDになったら未公開シーンとして入れてくれるかなあ。
コメンタリーも本当に面白いので
是非是非DVD化して残してほしいなあ。


というわけで本編の感想です。
今回も面白かったですねえ。
見やすかった、単純に楽しかったという意味では
1話以来のおもしろさだったかもしれない。
特に最初の辺りの津軽さんの家族としゃべるシーンは面白かった。
研さんの受け答えはいつもちょっと的外れだったりピントがずれていたりするんだけど、
津軽さんや稲庭先輩がいてくれるとそれなりに受けてくれたり
違う表現に変えてくれたりするから、
ぎこちないなりに会話が成立するんだけど、
おばあちゃんが混じるとしっちゃかめっちゃかになっちゃうんですね。
ボケが二人になっちゃうから。
そこにするどく突っ込むおねえちゃんがいい!
3人の間に立って必死で会話を立て直そうとする津軽さんも面白い。
本当のことを言っちゃだめって言われている研さんが、
過去を聞かれて「秘密です」って言っちゃったり、
年齢を聞かれて、おそらく津軽さんと打ち合わせした時に出た言葉であろう
「だいたい30歳くらい」
をそのまま言っちゃったり、
「ちょっとだまっててください」
と言われて、本当にずっと黙っていたり・・・。
このずれた感じが本当にほのぼのかわいい。
そんでもって、研さん、どんどん表情が豊かになっていますよね。
お姉さんに
「おばあさんが心配するからそこは秘密にしてください」
と言う時の顔、
3、4歳くらいの子が弟や妹に、
親の口まねしてたしなめているときのような顔してますよね。
かわいい。
「ちょっと黙っててください」
と津軽さんに言われて、おばあさんにここはちゃんと答えなきゃ、という場面でも
しゃべっちゃいけないと思ってがまんする顔とか、
なんとも言えない表情。
気持ちはあふれているんだけど、言えない、情けない感じとか。
他にも、稲庭工務店のシーンで、
好きなラジオ番組? と尋ねられて、うきうきと
「あまくさに~きけっ♪」
と歌って、室園さんにたしなめられると、
ちょっと恨みがましい顔で室園さん見たり・・・。
今までだったら、あ、いけない・・・という感じでしゅんと口を閉じたと思うんだけど、
なんかちょっと反抗心も出てきた?
って感じがして、小さな成長がかわいい。
天草が来た~と思って部屋のドアを開けたときのがっかりした顔とか!
室園さんに対しては
「なんだ、美琴か」
と呼び捨てで露骨に残念な顔するし。
こういう反応を露骨にするところが幼いと言えば幼いのですが
それもまたかわいい。
実際に天草に会えたら、無邪気に
「天草、天草」
を連発するし。
でも、二人っきりになった時は神妙に話を聞いていましたね。
思いがけない天草の過去の話。
研さんが真剣だとわかったからこそ、
自分の過去を話してくれたんだろうなあ。
視聴者としても、天草のするどい質問の裏に隠れた思いを知ることができて
すごくしっくりきました。
研さんは、天草の隠れた思いを感じていたからこそ
天草のコーナーにあれほど惹かれたんだろうなあ。

今回は台詞もいつも以上にメリハリが利いていて面白かった。
津軽さん家族のシーンのように
研さんが混じるとちぐはぐながらもコントのような面白い会話になるし、
天草はどこでも真っ直ぐに本質を聞き出そうとする。
時には場の雰囲気を壊してでも。
今までは天草の会話はラジオの中、もしくはラジオ局内部での会話で
研さんの住む世界とは切り離された場での会話だったので
そう意識していなかったんですが、
今回天草がラジオから抜け出して、研さんの生活圏にやってきたことで
天草周辺の会話と研さん周辺の会話の落差が面白かった。

今回は本当に脚本が巧かったなあと思うんです。
まず、冒頭の研さんと津軽さんの会話で、
「嘘」と「秘密」というこの回のキーワードが示されます。
で、津軽さん一家とこの「嘘」を使った一連の会話があって、
研さんは津軽さんに
「嘘」は「思いやり」でもあることを教わります。
確かにそれも「嘘」が持つ側面の一つ。
そこでちろっと津軽さんが
「それにお金が絡むと詐欺になりますけどね」
と付け加えるのが憎い。
生まれて初めてお給料をもらった研さんが、
お給料がお金だと聞いて
「お金? サギ?」
と、教わったことをすぐに結びつける。
このやりとりも面白いんだけど、
これで終わりじゃなくて、
このお金の問題がこの回のメインのストーリーにつながっていく。
「嘘」をついて研さんから「お金」を奪った飯塚。
それを取り返しに稲庭工務店メンバーが飯塚の母親の経営する店に。
ここのシーンがすごくよかった。
クライマックスですべての要素が繋がるんですよね。
母親にお金を返せと言い出せない飯塚と正論で攻める室園。
ふわふわと話を逸らそうとする母親と、
他人事のような顔をして酒を飲んでいるその男。
修羅場だあ・・・。
みんなの会話する様子をじっと見ている研さんが切ない。
できれば純粋な研さんにはこんな修羅場は見せたくないなあと思っていると、
それでも研さんはこの醜いやりとりの中に研さんなりの切り口を見つけるんですよね。
「嘘」は「思いやり」だと津軽さんに教えてもらった研さん。
飯塚が自分についた嘘の中に、ちゃんと「思いやり」の心を見つけた。
そして、その真っ直ぐな思いをそのまま飯塚の母親の男(あーもう長ったらしいな)にぶつける。
当然そんな奴に研さんの言葉が通じるわけもなく・・・。
ただ、研さんは自分がぶたれても、蹴られても、そのことでは怒らないんですよね。
でも、研さんを助けるために間に入った津軽さんが突き飛ばされると
一発で怒りのスイッチが入ってしまう。
一気に般若のような怒りの表情になって、男に向かう研さん。
顔に白いものが出始めて・・・
傷口から胞子があふれ出してくるんですね・・・。
この研さんの様子を見た津軽さん、全力で研さんを押さえようとします。
研さんの気持ちを納めるために、
研さんの怒りの気持ちを紛らすために
「私はあなたが好きです」と語りかける。
たぶん、津軽さんは研さんの気持ちを紛らす一番効果的な言葉として
計算して言ったのだと思う。
でも、こういう理由がなければ言い出せなかった思いを
実際に言葉にできたことで、津軽さんの心もきちんと定まったのではないかな。
自分のこの思いは同情ではない、ちゃんと「好き」なのだと。
怒りに満ちた研さんの表情が驚いて、それからゆっくりと怒りがほどけていくのが
すごく愛おしかった。
よかったね、研さん。
津軽さんに「好き」って言ってもらえたよ。
傷からあふれ出ていた白い胞子も消えて、
代わりに首から赤いきのこがにゅーっと。
それに気づいた津軽さんが、きのこを隠すように研さんの首を抱きしめます。
この時の研さんの表情が、本当にきゅんとする切ない顔で。
手をつなぐことも、抱きしめることもできない二人。
これが精一杯の包容なんだろうな。
でも、津軽さんにぎゅっとされた研さんの目に映るのは
仲間たちが取っ組み合っている姿。
そしてその上にひらひらと舞い落ちる札束。
思いがけない告白と包容できゅんとなった研さんの表情が
今度はだんだん悲しげなものになっていきます。
今まで見たことがない仲間たちの姿。
醜い人間社会の一面。
「嘘」は決して「思いやり」というだけではないこと。
人はいろんな顔をもっているのだということ、
それはきっと研さんをすごく混乱させたはずで・・・。
せっかく津軽さんから「好き」って言ってもらえたのに、
ぎゅっとしてもらえたのに、
一人自分の部屋の隅に座って考え込んでいる研さんが切ない。
そして、この研さんの思いが、天草が言った言葉に繋がっていく。
研さんは人間をわかっていない。
自分と一緒にラジオに出て、人間について悩んでみない?
天草の言葉が、自分の中に渦巻く思いと重なり合って、
研さんはラジオに出る決意をします。
ここで、いろんな要素が一つに集約されて、
研さんに大きな決意をさせるという構成が巧いなあと思ったんですよね。
ラジオに出ることで、研さんは今まで以上に広い世界と接点を持つようになるわけですから
新しい展開へと繋がっていくわけなのですね。

今回の稲庭先輩も面白かった。
前回のラストと予告で、稲庭先輩が単独で天草に会いに行っているシーンがあったので
え? 稲庭先輩なんで?
研さんをさらしものにしようとしているの?
って心配していたんだけど、そうではなかったようでよかったよかった。
稲庭先輩は稲庭先輩なりに、研さんを心配しての行動だったんですね。
ある意味稲庭先輩の心配の仕方は、父親的な感じがしました。
津軽さんの心配の仕方が、
不安要素から研さんを遠ざけることで研さんを守ろうとする母親的なものとすれば、
稲庭先輩は大きな危険はないか確認した上で、
できるだけ研さんの意志を尊重してやろうとする見守り方。
それはそれで筋が通っているんだと思うんですよね。
それでも、その合間合間で、研さんと稲庭さんの関係が
自分の思っている以上に近いことを感じると、
ぴりっと反応している感じがすごくリアル。
自分では隠している、もしくは押さえているそのドロドロした感情を
来週はもっとはっきり自覚してきそう・・・。
稲庭先輩の存在も切ないなあ。
研さんにもちゃんと親愛の情を感じているだけに、ね。

話はぶっ飛んでしまいますが、
たまたまタイムラインに流れてきたので、
WOWWOWの斉藤工くんが映画の解説やっている動画を見たんです。
そこで「武曲」のことを取り上げていたのですが、
そのコメントの中で「フランケンシュタインの恋」の話もされていました。
その言葉がすごくよかった。
まさに我が意を得たり! っていう感じ。
うろ覚えなのですが、
「周りを巻き込んで作品の質を高められる役者さん」
みたいな表現だった気がする・・・。
「フランケンシュタインの恋」での撮影時のエピソードも交えて話されていました。
もう博士のシーン、ないのかなあ。
もうちょっと見たいなあ・・・。








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