フランケンシュタインの恋 第9話

9話、よかったですねえ。
見終わってなんかすごく幸せな気分になって
本当にここまで見続けてきてよかったなあって
連続ドラマを見続ける楽しさってこういうことなんだよなあって
しみじみ思いました。
次は最終回だし、この1週間はこのままフラ恋の世界にひたるぞー!
と思って録画して残してある1話からもう一度見直したりしていました。
本当は「武曲」だって2回も見に行ったし、
そのうちの1回は監督の舞台挨拶もあったしで、
その感想も書きたいのだけど、
今はとにかくフラ恋の優しい世界に浸っていたい。
幸いにも見ていたドラマがほぼ終わっているので、
その時間もずっとフラ恋見ていました。
とはいえ、今週はamazarashiの「虚無病」ライブのDVD発売もあって
途中ちょこっとamazarashiの世界観に浸食されてもいたんですけど、
とりあえず金曜にコメンタリィ付きの配信動画を見て
再びフラ恋のテンションをあげて、
よっしゃーっ! 感想書くぞー! と意気込んでいたところ、
実は金曜日はamazarashiの中野サンプラザライブがあって、
ライブがあるときは終わるくらいの時間にTwitterで感想をあさったりセトリを確認したりするんですけど
どうやらこの日のライブは大ハプニングがあったもよう・・・。
ライブ中止? 救急車?
え? なにがあったの?
と情報を探して気分がそわそわ・・・。
amazarashiは1ヶ月ほど前にサポートメンバーの出羽さんが体調不良で
札幌公演が中止になったばかり。
その後のライブも4人体制でやったり
違うサポートメンバーを迎えてやったりで、
なんとかライブをこなしてきただけに、
今度はドラムの真さん?! と本当にびっくりしました。
ドラムの真さんはTwitterでフォローしているんだけど
そういえばここ2、3日ツイートなかった・・・。
ここ数ヶ月結構頻繁につぶやいていたのに。
ライブ前には必ずと言っていいほどつぶやいていたのに・・・。
最近忙しそうだったもんなあ・・・。
どうか、どうか、それほど大変な状態ではありませんように。
早くよくなりますように。
amazarashiが所属している事務所って
それほど大規模な事務所じゃなさそうだし
(よくわかんないけど、たぶんいわゆる大手という事務所じゃないと思う)
一つのツアーで2回も公演中止になって大丈夫なのか?
という心配もあるのだけれど、
でも、とにかく今は真さんにはゆっくりしていただいて、
少しでもはやく回復して欲しいと願っています。
とかなんとかamazarashiの情報をあさっているうちに
amazarashiがアニメの主題歌を歌うらしいという情報を拾ったり
そんなこんなでやっぱり気持ちはしっちゃっかめっちゃかなんですけど
気を取り直してフランケンシュタイン第9話の感想。

9話のおもしろさって、やっぱり今までのシーンや台詞がふんだんに使われていたところですよね。
予告でサキさんが不器用そうに自転車に乗るシーンがあって、
でもその段階では気づいてなかったのですが、
ここって1話の研さんが始めて自転車に乗るシーンの逆なんですね。
ペダルに足をおいて・・・と説明するのもちゃんと繰り返してる。
1話で自転車によって研さん人間の世界につれてこられたように、
サキさんもここからぐっと今まで自分が知らなかった世界、
研究所のお手伝いにのめり込んで行きます。
それにしても、自転車に初めて乗って
「こわいこわい」
じゃなく、後ろで支えている呼六さんに
「なにをしているんですか? それでは一人で乗ったことにならないじゃないですか」
って言っちゃうサキさん好き。
おてんばというか向こう見ずというか・・・。
自転車が壊れちゃうところまで繰り返しているんですよね。
第1話では申し訳なさそうな研さんと悲しそうな津軽さんでしたが、
120年前は大爆笑だったんですね。
なんか呼六さんと研さんの性格の違いがとてもよく出てる。
繰り返しと言えば、この自転車のシーンの前
怖いお父さんに畑を借りる話をしに行く時、
お父さんが昔研究所に猟銃をぶっ放したことがあると聞いて
ちょっと戸惑っている呼六さんに、サキさんが言う台詞。
「私がついているから大丈夫でしょう?」
も見事に繰り返していますよね。
山から下りることに躊躇している研さんに津軽さんが同じ台詞を言っていました。
でも基本的には120年前のエピソードの多くは120年後の反転。
津軽さんが研さんに人間の社会のことを教えたように、
呼六さんがサキさんに農業のことを一つ一つ教えていきます。
とにかく純朴で快活な呼六さんがかわいい。
この人ならサキさんも惚れるわな、と思わせる。
そして人間嫌いで人を遠ざけている深志博士が思わず受け入れちゃうのも
すんなり納得できるんですよね。
研さんと違って大きな声ではっきりとはきはきしゃべるのも
すぐにおでこに手をあててペシペシしたり、
あせるとあたふたとめがねを触ったり
あきらかに研さんとは違う。
(ま、研さんはめがねかけてないけどね)
根本的に立ち方も違いますよね。
呼六さんのほうが背筋を伸ばしてすくっと立ってる。
研さんはどこか身を縮めるように猫背気味。
動きも呼六さんはしゃきしゃき。
歩き方もスタスタ。
でも研さんは不器用そうにトテトテと歩く。
動きも一つ一つの動きを確かめるようにゆっくり。
あ、でも共通するなあって思えた箇所も。
というより、研さんの行動として多少違和感があった7話の研さんの抱擁未遂。
ラジオに出てもいいか津軽さんに聞きに行った時、
思わず津軽さんを抱擁しようとした研さん。
いつも気をつけて津軽さんには触れようとしない研さんが
あら、意外と大胆な! と思ったのですが、
ほうほう、もともとそういう要素を持っていたのですね。
呼六さんって決して女性慣れしているわけじゃないんだけど、
素直だから心で思うと案外すっと身体が動いちゃうんですね。
研さんにもその気質がふっと出た感じ?
すぐに気がついて回避しましたけど。
呼六さんにはもちろん「触っちゃいけない」という縛りがあるわけじゃないので
すっと後ろからサキさんを抱きしめます。
ただ呼六さんには身分違いの恋という縛りがありますから
すぐに我に返ってあわててサキさんから離れます。
すると今度はサキさんの方からそっと呼六さんを抱きしめます。
これも津軽さんと一緒。
津軽さんは研さんの胸にそっと頭を乗せて終わりでしたが、
怪物縛りがないのでサキさんは呼六さんを抱きしめられます。
呼六さんもそっとサキさんを抱きしめ返します。
ここ、キュンと来ましたねえ。
そっと抱きしめあっているだけなのに、キュン。
ああ、人間だった時にはこんな風に当たり前に抱きしめられていたんだ
という思うと切ない。
それになんとなく「カーネーション」の周防さんと糸子のシーンを思い出しました。
許されない恋、だけど押さえきれない恋。
そっと抱きしめあうだけで表現される節度の効いた愛情表現が
かえって好きだという思いを強めてくれる。
それに、1話を見直したとき思ったのですが、
1話で稲庭先輩が津軽さんを抱きしめる時の抱きしめ方が、
呼六さんが思わずサキさんを抱きしめたのと同じ抱きしめかたなんですよね。
後ろから包み込むように抱きしめるっていう。
研さんが、まだ津軽さんに対する恋心を自覚していない研さんが、
抱擁しあう二人を見てあれほど強く嫉妬の思いに駆られたのは
眠っていた記憶が揺さぶられたのかなあって、ちょっと思いました。
過去のエピソードが今まで見てきたドラマの繰り返しであったり反転であったり、
見てきた者ならば、ああ、あのシーン!と嬉しくなってしまう仕掛け。
こういうのって、連続ドラマならではの楽しみだなあとしみじみ思いました。

天草さんが最終的に保身にはしらずに、研さんの言葉を真摯に受け止めてくれたのもよかった。
オーディオコメンタリィを聞いて、このシーンが天草さんとの最後のシーンだったと知りました。
ドライの時から感情がこみ上げてしまって大変だったとも・・・。
もちろん綾野君も新井さんも演技としてやってられるんだけど
中の人同士のリアルな信頼関係やここまで数ヶ月一緒に作品を作りあげてきた思いが
上手くドラマの内容にシンクロして
確かに画面に映り込んだなあと思いました。
たぶん、こういう感じは映画よりもテレビのカメラの方がより多く映すんじゃないかと思います。
テレビの方がより素の部分が役に反映するというか。
だからこのシーンは本当にぐっときました。
怪物と天草の間に流れた心の交流が、確かに伝わった。
天草も単純にいい人として描かれてきたわけじゃなく、
時には自分の利益のために研さんを利用してる? と思わせる描写があって
その時々の答えをを迷いながら探しているのがおもしろい人物でした。
単純に怪物の味方、実はいい人という描かれ方をしなかったことで
物語に深みが出たように思います。
十勝さんも最後の最後に研さんの話を聞いてくれてよかった。
今までは頭から研さんの言葉を信じてくれなかったですもんね。
一方、天草の側にいっつもいたラジオ局のADなのかな? 牛久さん。
最初は天草さんの唯一の味方っぽかったのに
怪物を巡る騒動でどんどん局側の意見を主張するようになって行く感じがリアルでよかった。
その上司も、最初はあんまりうるさく言わないタイプの人かなあって思ってたけど
こちらもぶれずに局側の意見を貫く人で・・・。
研さんの言葉に耳を傾けてくれた天草さん、十勝さんと
このラジオ局の二人が好対照でそれもおもしろかったです。

でも、なんと言っても深志博士、よかったですねえ。
やっぱり本当の意味でのお父さんではなかったんですね。
斉藤工さんをこの役に配した訳がよくわかりました。
私、個人的にああいう風貌が好きなこともあるんですけど、
深志博士、かっこよかったあ・・・。
色気もすごく感じました。
いつか生前の記憶を取り戻すかもしれない呼六のために
自分の思いを書き留めていたこともなんか切ない。
深志博士のお話だけで2時間特番が見たい! と思えるような切ない展開。
それを日記の言葉を借りながら深志博士にもモノローグで語らせて
さらっと描いちゃったんですけど、
ここってものすうごおくロマンチックなところやん~
もったいないなあ・・・という気持ちもちょこっとあります。
2週間ほどまえにプロデューサーさんがこの過去の三角関係と
この後の展開(津軽さんを救うために稲庭先輩が大活躍する)ということを話されていて
うわーっ! それはロマンチック! と思って楽しみにしていたんですよね。
120年前から生きている研さんと、
サキさんの子孫である津軽さんのと恋はもちろん運命的なんですけど、
120年前にも現代にも同じような思いで二人の恋を見つめる男性がいた
ってなんだかとてもロマンチックに思えたんです。
そしてその男性が120年前には恋敵に永遠の命を与え、
その120年後恋する女性の(子孫だけど)命を救うってロマンチックじゃないですか!
あらすじのような博士の恋にもちゃんと感情移入できたのは、
ここまで稲庭先輩をきちんと描いてきたからだと思うんです。
現代の話として、研さんと津軽さんの関係にやきもきしながらも
研さんのこともちゃんと好きで、
力になってきた稲庭先輩を丁寧に描いてきたからこそ
博士の複雑な思いもすんなり受け入れられた。
過去と現代で、相似形の三角関係を作ったのが
構成としてとても上手かったんじゃないかなあと思いました。
ただね、ちょっと残念だったのが、稲庭先輩大活躍の部分。
がんばって山に行って研さんのおうちを探索までは想定通りだったんですけど、
その後、見つけてきた菌を使って、
もしくは研さんから採集した遺伝子を使って、
先輩が津軽さんを治す特効薬を作るんだと思っていたんですよね。
でも、研さんの謎を台詞でだだだーっと説明して
研さんの赤いきのこを出す菌は安全なんだ!
という言葉で解決しちゃうのが、なんか拍子抜け。
えー、もっと稲庭先輩に活躍させてあげてよーっ
勝手に稲庭先輩大活躍のあれこれを思い描いていたので
そこはちょっと残念でした。
このドラマって科学の部分はちょっとおざなりにされていますよね。
研さんの菌で倒れてしまった人に対する特効薬も
なんかあれよあれよと言う間に作っちゃってるし、
教授がちょこちょこっと研究したら結構すんなり研さんの秘密が(ある程度)解明するし。
この辺りにもうちょっとリアリティ感が出せたらなあ・・・。

とは言え、稲庭先輩のおかげで津軽さんに触れることができた研さん。
120年前の回想で包容する二人の姿を見られたとはいえ
やはり現代の研さんに幸せになってもらいたいですもん。
おそるおそる津軽さんの手を握る研さん。
研さんの身体からピンクの胞子が出始めて首からは赤いきのこが・・・。
ここも過去の逆ですよね。
120年前はベッドに横たわっていたのは小六さんで
手を握ったのはサキさんでしたもんね。
津軽さんの意識が戻って、もう一方の手を研さんに手に重ねる。
できすぎだとは思うんですよ。
でも、そんなことより幸福感がすごくって。
研さん、よかったねえ、よかったねえって・・・。
この幸福感を胸にこの1週間は幸せな気分で過ごせる!
と思いましたもん。
津軽さんが目を覚ます前にインサートされた映像。
津軽さんの名前を彫った木ぎれに生えた赤いきのこ。
そして研さんが枯れ木に作り出したきのこツリー。
この回想でああ、そうか・・・と強烈に思ったのが
津軽さんの台詞。
「もしあなたの心がこの赤いきのこなら、あなたは人間に恋をしてもいいと思います」
3話でこの台詞を聞いたときに、しっくりこない台詞だなあと思ったんです。
研さんが津軽さんに恋をしていて、そのことを知っているのに、
わざわざ夜に研さんに会いに来て、伝える言葉がこの言葉なのかなあ・・・って。
なんか言い回しもぎこちないし。
もちろん、この回の中盤で研さんはラジオに
「人を殺すかもしれない怪物は恋をしてもいいのでしょうか」
という質問をして、天草さんと十勝さんの真逆の見解を聞いて混乱し
津軽さんにその答えを求めたのですが、津軽さんは答えられず・・・
という流れを受けていたので、
理屈的にはその質問にようやく答えられたということなんだとわかりましたが、
でも、自分にはっきりと告白している人に向かってこの答え方はなんだろうなあ・・・
そんな他人事みたいに答えるの?
ってちょっと思っていたんだけど、ここにつなげる為だったんですね。
そんでもって、やっぱりわかったようなわかんないような・・・で、
何となく腑に落ちていなかった教授のアドバイス
「恋をしなさい。相手の遺伝子に働きかけるのです」
という台詞も、ここに繋がっていたんだなあって。
このドラマ、ずっとなんか台詞がしっくりこないことがあって、
研さんが言葉遣いがたどたどしかったり、的を少し外していたりするのはわかるんだけど
周りの人たちもやっぱりちょっと予想外の言葉を使ったり、
しっくりこない言い回しがあったり・・・で、
なんでだ? この脚本家さんってそんなに台詞下手だっけ?
いやいやそんなはずはないから、
なんか分かんない「縛り」を自分で作ってわざとこういう台詞回しにしてるのか?
ってずっと不思議に思っていたんだけど、
そのいくつかは後の展開につなげるためにあえて選ばれた表現だったんだなあ・・・たぶん

でね、ここ最近1話から見直して思ったことなんですけど、
2話で深志博士のシーンあったじゃないですか!
意識としては
「僕には生きていた頃の記憶もなければ僕には死んだ記憶もない」
と研さんがほとばしるような思いを打ち明ける部分と
その研さんを抱きしめて「植物のように生きるんだ」という深志博士・・・
おおっ、なんか分かんないけど(BLの趣味もないけど)麗しいシーンだ!
っていう印象の残り方をしていたんですけど、
改めて深志博士が言っている台詞をちゃんと聞くと
「いいか、人間だけが生命のあり方だと思ったら大間違いだ。
おまえはここでは死者なんかじゃない。私が新しい命を吹き込んだ。
おまえは植物だ、考える植物だ」
っていう台詞ももしかして何かを暗示している?
ここも、話の流れからすると、
おまえは一度死んで、自分が生き返らせた。
自分だけはずっとおまえの側にいる。
だからここ(森)で人間とは交わらずに生きていけばいい。
という要旨を話せば済むことだと思うんですよね。
「おまえは植物として生きていくんだ」
っていうのは言い過ぎというか、ちょっとひっかかる。
確かに体内に菌を植え付けられてその菌によって身体の組成が変化したのだから
植物に生体は近くなっているのかもしれないし、
そのことを強調したかったのかもしれないけど、
なんかちょっと違和感があったんです。
これが最終話を暗示しているんだとすれば・・・。
そんでもって、エンディングの映像。
この映像本当によくできていて、
たいていこういうエンディングの映像って毎回同じものが流れるので
だんだん飽きてきて、スタッフロールばっかり注目しがちになるんですけど
このエンディングだけは毎回がっつりと見入ってしまう。
怪物さんの表情の変化が本当に見事で、ちゃんと物語になっているから。
でね、このエンディング、ある意味ドラマの大まかな流れを追ってると思うんです。
森の中で目覚めた怪物が、気がつけば都会の(人間社会の)真ん中に立っていて
驚いたような怯えたような表情を見せたかと思うと、
(津軽さんについて山から下りてきて人間の社会で暮らそうとする)
カメラのこちら側に何か大切な愛おしいものでも見つけたかのように
和らいだ表情になる。
(津軽さんに恋をする)
そこに手を伸ばすと、場面が切り替わって怪物の家で
怪物はテレビの画面からなにか受け取ったような風情で
そのままラジオをつける。
(実際の研さんの家にはTVはないんですけどね)
すると色調が変わって周りから花束をわたされて幸せそうな表情
(ラジオに出て人気になる)
けれど正体がばれて、研さんの顔に映し出される怪物の姿。
薄暗い部屋で涙を流す怪物。
そして、ラストは落ち葉の降り積もった森に横たわって目を閉じる。
カメラがどんどん高くなって、まるで森の中にとけ込んでいくよう。
もしこのエンディングが物語を暗示しているのなら
研さんは森に、植物に帰ってしまうのかな。
それはちょっとさみしい終わり方だけど、
でも、プロデューサーさんはハッピーエンドにしますって名言していたもんね。
どんな終わり方を迎えるにしろ、
幸せと受け取れるようなエンドになると信じています。
予告では警察と保健所がの乗り込んできて不穏な雰囲気(保健所!!)
なにやら別れを告げるような研さんの台詞もあるし・・・
でも、長い30秒バージョンの予告に入っている
津軽さんのベッドで二人顔を寄せ合って眠っている姿がとてもかわいくて
幸せそうで、ああ、この絵、待ち受けにしたい!!
と思うようなとってもすてきな場面なんですよね。
綾野君や他の出演者のみなさんやスタッフさんたちが
本当に大切に大切に愛情を込めて紡いできた物語。
最終回、心して見ようと思います。










フランケンシュタインの恋 第8話

残すところ後2話です。
今からフラ恋ロスが怖いです。
毎週日曜日の夜にリアルタイムで見て、
それから何回か見直しながら、ぼーっとドラマのこと考えて
金曜日の仕事が終わったらコメンタリィ聞いて、
週末に感想書いて、そしてまた日曜日に見て・・・
という、なんともフランケンに彩られた毎日が
あと2週間で終わってしまう・・・。
とにかくじんわりじんわりと染みてくるドラマで、
日常の合間合間にふとドラマのシーンや台詞を思い出して
ふんわりと作品の世界に浸っていました。
Twitterやインスタグラムで公式さんが発信する情報も
愛情あふれる楽しい内容だったな。
公式Twitterのやたらと長くて多いハッシュタグ、
おもしろくて好きでした。
なーんて、もう終わったみたいな感想ですね。
まだ2話残っていますもんね。
では、張り切って8話の感想を。

8話は最後の盛り上がりに向けて大きく物語が動いた回でしたね。
まずワル庭先輩の大告白。
前回の最後に「人間じゃないのは俺なんだよ」と言った稲庭先輩。
その言葉だけでもかなり破壊力があったのに、
その後、まさかこんなに大告白大会になるとは!
夜中に起き出して、殺菌剤を飲もうとした研さん。
不思議な菌の力で永遠の命を得ている研さんが
殺菌剤を飲むというのは自殺行為。
(まあ、普通の人間だって殺菌剤そのまま飲んだらただじゃすまないだろうけど)
でも研さんは自殺しようとしたわけではないんですよね。
あくまでも津軽さんと人間社会で生きていくために
自分の中の悪い菌を殺そうと思っただけで。
自分の意志の力で悪い菌の放出を押さえられなかった研さんが
手っ取り早く(というか藁にもすがる思いで)薬に頼ったんですね。
でも、稲庭先輩にとったらそれは研さんの自殺行為に見えてしまった。
研さんに自分を責めずに俺を憎めと言った先輩。
研さんをラジオに出したのは自分だから、と。
津軽さんの目を覚まさせたくて、
研さんの純粋な心を汚したくて、
研さんをラジオに売り込んだ、と。
確かにひどいんだけど、やっぱり稲庭先輩が悪い人には見えない。
だって本当にこれくらいの悪い心、誰だって持ってるもの。
言わないだけで、表に出さないだけで。
でも、稲庭先輩は研さんの心を救うために隠しておきたかった心をさらけ出した。
自分を殊更に悪者にして、研さんの重荷を軽くしようとした。
こんな話をしている最中に鳴る電話の空々しさ。
電話に出ようとしてこの場に出くわした社長のぽかんとした感じ、好きだったな。
対する天草側の場面は真っ白な部屋に白々とした蛍光灯の光。
この空間の対比がよかった。
ここからラジオサイドと稲庭工務店のシーンが巧く平行して描かれていくんですよね。
稲庭先輩の話を聞いている内に、表情がどんどん大人びていく研さん。
大人びていく・・・というのは違うか・・・。
稲庭先輩の言葉を受け止めて、考え込む表情になっていく。
ここで今回のキーワード「矛盾」が出ました。
稲庭先輩が人間はみんな持っているといった矛盾。
研さんは自分の心の中の矛盾を探し始めます。
でも一から新たに探したわけじゃない。
きっと研さんはずっと矛盾を感じていて、
でもそれを言葉に置き換えられなかったから
もやもやとしたものとして心に抱えていたんじゃないかな。
それを稲庭先輩から「矛盾」と言う言葉を教えてもらって
ああこれは「矛盾」というものだったんだと納得して
自分の中の「矛盾」を拾い集めていく。
手にしていた殺菌剤をもとに戻して、
「稲庭先輩は本当のことを話してくれました。
僕も本当のことを話します」
と稲庭先輩と津軽さんに告げます。
研さんは必死で自分の醜い面をさらけ出して話してくれた稲庭先輩を見て
自分が人間界で生きて行くには、
菌を殺す薬を飲むんじゃなくて、
自分をさらけ出して受け入れてもらおうとする勇気が必要なんだと思ったんじゃないのかな。
でも、稲庭先輩にはそれがまた神経を逆なでする。
あまりにも真っ直ぐで純粋な研さんの反応に、
またワル庭の心がむずむずしてくる。
翌朝、研さんは稲庭工務店のみんなに本当のことを話します。
ここはラジオ局とのカットバック。
どうしても説明台詞が多くなる場面で、
しかも怪物の正体は視聴者にはすでにわかっていること。
それを二つの場面を切り替えることでテンポよく説明も一気にすませられる巧い方法。
しかも稲庭工務店のメンバーとラジオ局、
同じことを聞いたときの反応も対比できますもんね。
研さんは自分の中にある菌の説明を津軽さんに求めます。
でも稲庭先輩が津軽さんの代わりに説明を始めてしまうんですね。
そして、そのまま自虐的に自分を追い込んでいく。
オンエア時にはなんでこの人はこんなに挑戦的な目をして
殊更に自分を悪く見せようとしているのか、
ワル庭先輩の告白と考えると冒頭からこの場面まで
あまりにも長すぎないか? と思ったのだけれど、
繰り返し見た時に納得できました。
稲庭先輩は怒って欲しかったんですね。
この後の社長が津軽さんに話した稲庭先輩の過去を聞いた後、
改めてこのシーンを見ると、切なさ倍増。
稲庭先輩は変に賢いからね、計算しすぎちゃうところがあるんだね。
それが全く裏目に出てしまったお母さんの死に際。
怒って欲しかったのに、この子が心配だから早く退院しなくちゃって
思って欲しかっただけなのに、
大好きなお母さんに謝らせて、
病気のお母さんに心配だけかけて、そのまま亡くならせてしまった。
その後悔が、懺悔の念が、稲庭先輩の心に大きな陰を落とした。
考え方とか発想とかってそう簡単に変わるものではないから、
稲庭先輩はことあるごとに自分が抱えているそのずるがしこい
決して人を幸せな気持ちにさせない思考や行動を嫌悪していたんじゃないかな。
2話で研さんに言った
「誰かと一緒に生きると言うことは人間の罰のようなものですから」
という言葉も、きっとこういう意識が言わせていたんだろうと思う。
だから人の気持ちを逆なでるような物言いで研さんに、みんなに食ってかかった。
今までの先輩の気持ちを思うと切なくて、
こんな風に暴発してしまう先輩が切なくて・・・。
でも研さんは怒らなかった。
人の本質をつかみ取るのがとてもうまい研さんだから、
稲庭先輩の辛さも、ひどい物言いの下に隠した本当の気持ちも、
ちゃんと感じ取ったのだと思う。
稲庭先輩は怒って欲しかったんだろうけど、
それは裏を返せば、研さんのように、
すべてを受け入れてその上で愛してくれる人を欲していたっていうことでもあるのだと思う。
この回はある意味稲庭回で、稲庭が大切に描かれているというのは、
この後のシーンで研さんをフォローするのではなく、
稲庭先輩と室園さんとのシーンを丁寧に描いたこと、
その後、稲庭先輩の過去を父親に語らせることで、
稲庭先輩の行動のバックボーンを伝えたことでもわかる。
室園さんはちゃんと稲庭先輩のだめな部分もわかった上で好きでいてくれる。
お父さんも、稲庭先輩のこと、ちゃんと見ていてくれる。
それが伝わるいいシーンでした。
そしてこの稲庭先輩の告白&暴発があったからこそ、
研さんは天草さんにラジオで釈明しませんか? って言われたときに
それほど迷わずに出演を決断したのだと思います。

今回の天草さんを見て、この人はある意味稲庭先輩とよく似た人なのかな
という気がしました。
稲庭先輩と対になる存在、という感じかな。
稲庭先輩のようにずるさや計算高い部分もちゃんと持っている。
その一方で、研さんに対する愛情もちゃんとあるというような。
前回の公開放送に研さんを出した時は、
完全に計算が勝っていたと思うんですよね。
研さんの性質をわかった上で、
しかも倒れた十勝さんの様子も見ていた上で、
公開生放送という非常に精神的に負荷のかかる場に出したのですから。
でも、今回は保身に走るラジオ局のメンバーとはちょっと違う様子。
ラジオ的にも自分たちが引っ張り出した研さんが起こした事件について
責任を持って事実を伝えなければならないという
ラジオのパーソナリティとして至極真っ当な考え方をしているし、
研さんに対しても、他のメディアで面白おかしく嘘八百交えて伝えられるなら
きちんと自分の口で説明する場を用意してあげようというような、
研さんのことを考えたとても理性的な方法を提案している。
前回の公開収録は絶対出すべきじゃないでしょ? と思ったけど、
今回の件は天草さんの言うことにも一理あると思うんですよね。
こういう問題って答えがあるわけではない。
終わってしまったあと、ああすればよかった、
こうしておいた方が上手くいった・・・ということはわかるけれど、
起こる前はなにが正解で、なにが間違いなのかわからないですよね。

・・・ということを何となく思ったのは、
今回は津軽さんがはっきりと止めにはいったから。
今まではこういう場面でいっつも、
津軽さん、なんで止めないの?
って思っていました。
研さんをラジオに出すことはどう考えてもデメリットの方が大きいと思ったから。
他の人は賛成しても、津軽さんだけは反対してよ、と思ってました。
今回、ようやく津軽さんがはっきりと引き留めたんですよね。
深志さんをラジオに出さないでって。
理屈はどうであれ、研さんを大勢の人の好奇の目にさらすことが耐えられなくて。
これ以上研さんを傷つけたくなくて。
深志さんが人間の世界で生きられないのなら
自分が深志さんと一緒に山に行くからって。
そこで二人で暮らしましょう・・・って。
でも、研さんはそんな津軽さんを見て、どこか悲しそうだった。
そうか、研さんはずっと津軽さんと人間の世界で生きていきたいと思ってたんだね。
決して津軽さんを人間の世界から引き離したかったわけではない。
津軽さんを独り占めしたかったわけでもない。
やっと積極的に動いた津軽さんにほっとしたものの、
ああ、ちがう、津軽さん、そうじゃなかったんだ・・・って残念に思った矢先、
研さんの記憶が一部蘇り、そして津軽さんは倒れた。
津軽さんの病気設定を知った時からこの時がくるのはわかっていて、
そろそろかなあ・・・とは思っていたんだけれど、
ついに来てしまいましたね。
さあ、物語もいよいよ大詰めです。

さっき正解はわからないのだからと書きましたが、
このドラマには唯一先が読めているような人物がいますよね。
研究室の鶴丸教授。
このドラマ、基本的にちゃんと人物が人間として描かれていて
役割優先で存在する人物ってあんまりいないんですけど
(毎回のゲスト的な脇の人物は除く)
唯一鶴丸教授だけは例外かなあって思っていて・・・。
この人、すごくよくわかっていますよね。
そんでもってこれからわかることを予言的に言うことも多い。
初回から「彼の心は人間そのものだ」って断言していましたし。
でも、ここまでもっと長い時間一緒にいて、もっと会話している津軽さんが
この人は人間なのか、怪物なのかわかりかねている段階で、
ほんの少し彼と話した教授が
「彼の心は人間そのものだ」
って言うのはなんか少し違和感があって、
でも、鶴丸教授は心を科学として研究している人だから・・・ってなんとなく納得して。
次は、津軽さんが集めてきた資料から
彼の心のありようによって放出する菌が変わるということを導き出す。
ほんまか? と言う気はするものの、まあ、研究者だからわかるのかなあ
と思っていたら本当にその通りだったし、
彼は頭がいい、ラジオの本質を見抜いている、
というのも、今回研さんが怪物と思われないためにわざと怪物の振りをしたと告白したので正解。
研さんが経験を積んで複雑な感情を理解するようになると
今までになかった菌が生成される・・・というのも
黒い胞子の放出で証明されました。
だんだん、なんでわかったの? と考えるのはやめて
教授が言うことは予言なんだ、教授はこの物語世界の解説者なんだと割り切って聞くようになったのですが、
今回は
「私は深志博士を尊敬している。。深志博士が彼の心を信じて彼を生み出したのだから、私は彼の心を信じる」
と予言しました。
あんた、深志博士のなにを知ってるねん! と一瞬思ったのは内緒です。
でも、教授がこう言った以上、深志博士は愛情を持って彼を生み出したということですね。
2話の回想で、そうかなあと匂わせてはいましたが、
彼の心を信じている、というのは、また大変な表現ですね。

でも、その表現決して大げさじゃないんじゃないか・・・
っていうのが8話のラスト&予告。
今回、かなり重い回だったと思うんですけど、
ラストと予告で、全部ぶっとんでしまうくらい衝撃でした。
研さんが本当の自分の名前思い出した!!
しかも、予告でちらっと映った研さんの生前の姿のかわいらしいこと!
元気いっぱいの純朴な青年。
おっとりとして子供っぽいピュアさをもった研さんとは
またひと味違ったピュアさ満載。
ああ、これなら深志博士も生き返らせたいと思うかも!!
という期待がめいっぱい膨らむ予告でした。
今まで本編で出てきた生前の姿って、
お地蔵さんの前でサキさんと手を合わせているカットと、
今回回想でちらっと入ったベッドに寝ている姿だったので
もっとおとなしい感じの人かと勝手に思っていました。
でも、写真に写った呼六さんはめっちゃ笑ってましたね。
ただね・・・、研さんが過去を思い出したということは、
自分が愛する人を殺してしまったっていうことも思い出す・・・
というか気がつくわけで・・・。
研さん、切ないな。
予告で、懸命にこの世で生きようとしている人に話したい
みたいなことを言っていたので、
研さんにとってラジオに出る意味は変わってしまったのかもしれないな。
天草さんに説得された時は、自分がこれから人間の世界で生きていくために
稲庭工務店でしたように今度はラジオのリスナーに向かって話そうとしたんだと思うんだけど、
津軽さんが倒れてしまった今、ラジオに出る理由は失われてしまった。
だって研さんは人間の社会にいたいわけじゃない。
津軽さんといるために、人間の世界にいたいんだもの。
そして、今、津軽さんは生死の境をさまよっていて、
自分は津軽さんの側にいることはできない。
だからこそ、ラジオを通じて津軽さんに語りかけるしかない
という理由になっていくんだろうな。
後2回かあ・・・心して見るぞ!


フランケンシュタインの恋 第7話

もう7話なんですね・・・。
そろそろ終わりまでの話数が少なくなってきてちょっと寂しい。
ここに来てますます番宣として新しい企画を出してきたりして
内容も広報もきちんと力が入ったドラマだなあと改めて思います。
7話での天草のラジオ企画おもしろかったですね。
結構10時からの30分、時間を持て余していることが多くて、
早めにスタンバイしちゃうと眠くなっちゃったりして困っていたので
始まる前の30分を楽しく過ごせたのはよかったな。
ドラマが始まるわくわく感も増したし。
ただ、ドラマを見ながら配信を聞いちゃうと集中できないので
そこはもうちょっとなんとかならなかったのかなとは思います。
後ろ髪引かれながら天草離脱してドラマに集中。
もちろんあとからYOUTUBEで全部みましたけどね。
企画自体をドラマにかぶせちゃうと・・・ちょっともやもや。
みんなでわいわいしながら、ながら見でOKというドラマじゃなくて
毎回ガッツリと見ないとよさが半減するタイプのドラマなだけに余計に、ね。
なんか公式がながら見を助長しているような気がして・・・。
でも、おもしろい企画だとは思ったんですよ。
ドラマの世界から飛び出した企画として。新井さんも積極的に協力してくれて・・・。
新井さん、映画の撮影もあるみたいなのに、今週すごくがんばってくれましたよね。
バラエティにも出てくれたし、コメンタリィにも!
この時期撮影が立て込んでいてなかなかキャストの宣伝活動が難しい中
本当にがんばってくださったなあと嬉しくなりました。
コメンタリィを聞いていても思うのですが、
本当に現場の雰囲気がいいんだろうなあと感じます。
視聴率的には苦戦しているんだけど、
現場の雰囲気はそのことに振り回されてはいない感じがする。
いいものを作ろう、このドラマの世界を作り上げよう
という思いで一致しているんだろうな。
それだけにもっと多くの人に知ってもらいたいな、見てもらいたいなと思う。
先週なんて久々にTwitterでも盛り上がっていたのに
それが結構限られた範囲の中の盛り上がりで
外に広がっていかないのがもどかしい。
確かに万人受けするタイプのドラマではないけれど、
決して敷居が高いドラマ(分かる人だけ分かればいい)という訳ではないので
なんとかもっと多くの人に見てもらえないかなあと願っています。

さて、内容の感想です。
今週は先週の衝撃的なラスト、
十勝さんの前で黒い胞子を飛ばすという衝撃的なシーンから始まったので、
全体的にずっと研さんが辛そうで切なかった。
十勝さんが助かるかどうか分からないときはずっとそれを気にかけていたし、
それからも中盤は室園さんとの楽しいやりとりが多かったんだけど、
何となく先週までのような無心の楽しさというよりは
ずっと心になにか重いものを持っている感じが漂っていて・・・。
不安げな研さんはどこかはかなくて、
そしてなんか表情が中性的な感じがしました。
こんなはかなくて切ない表情・・・きゅんときてしまう。
なんでこんな切ない表情ができるんだろう・・・。
先週まで確かにあった経験を積み上げることで得てきた自信は
ちょっとどこかにいってしまったようです。
自分が強くなれば津軽さんを守れると思ってがんばってきたのに
自分の弱さから十勝さんを危険な目にあわせてしまった。
いつか津軽さんも危険な目に遭わせてしまうかもしれない・・・
そんな自責の思いが研さんの心を縮こませてしまいます。
そしてその思いを津軽さんにそのまま吐露してしまうんですよね。
ここの台詞好きだったなあ。
微妙に言葉足らずにしてあって、真意がストレートに伝わらないように
ちょっとずらした言葉が選んであって、
ぱっと聞いたら「津軽さんといることがこわい」という意味にとれてしまう。
もちろん、真意は「津軽さんを危険な目にあわせるかもしれない自分がこわい」
なんだけど、こういう表現、こういう言葉になっちゃうのが
なんだかとっても研さんらしい。
今回、津軽さんも言い過ぎているところがあって、
十勝さんのことでへこんでいる研さんに
「研さんは何があっても怒ってはいけないんです」
と言ってしまいます。
研さんが人間社会で生きていくためには確かに怒ってはいけないというのは必須のことなんだけど、
稲庭先輩もかばってくれたように
人間なら誰しもプライドを傷つけられたり存在を否定されたりしたら怒るもの。
いや、人間だからこそそういう場面では怒って当たり前なんです。
その感情を否定することは、研さんの尊厳を否定することにもなる。
津軽さんも研さんも、決して間違ったことを言っているわけじゃない。
でも、自分で自分の言った言葉を心の中で反芻して
その言葉が相手を傷つけたかもしれないということにちゃんと気づける。
そして、そのことをちゃんと謝れる心優しい人たちなんですよね。
そういう部分を本当に丁寧に描いてある作品だなあと思います。

一方、意図的に相手を挑発して傷つけようと言葉を使うのが
アシスタントパーソナリティの大宮リリエ。
今回の感想は「この女~なにすんねん」につきます。
それだけ圧倒的な攻撃力でしたねえ。
もうムカついてムカついて!!
研さんを追いつめる時の圧倒的な美しさ。
すごくまがまがしい邪悪な美しさ。
明らかに自分が優位に立って、高見から人を断罪する残酷さ。
それも自分発信の意見ではなく、あくまでも十勝さんの代弁者というスタンスでしゃべっていますからね。
なおさら質が悪い。
思えばちゃんと初回からこの人の悪質さは描かれて来たんですよね。
メインパーソナリティの十勝さんが天草さんに悪感情を抱き始めたのは
この人が天草に対する不満をもらしたから。
以降、十勝さんは常にリリエさんの顔色を見ながら天草を攻撃していく。
かと思えば、研さんがハンサムな実在する人物と知るや
手のひらを返したように天草のコーナーを応援する。
十勝さんは巧いこと操られて一人置いてきぼりをくらった格好なのに
天草を攻撃する勢いは止められず、一人で孤立しながら攻撃をエスカレートさせていく。
その結果が今回のことの発端。
だからリリエがある意味すべての元凶とも言えるんですよね。
そして、研さんが怪しいと知るや否や、
これまでの研さんびいきの態度を一変させて攻撃に打って出る。
この人はもめ事が起こるのが嬉しくて仕方ないんですよね。
まさに獲物を見つけた猛禽類のような目で研さんを追いつめていく時の美しさ。
これがこの人の本性なんだろうなあ。
十勝さんもね、ある意味嫉妬の鬼となって研さんを攻撃した。
こうした負の感情に支配されると言うのも人間の姿。
そして、自分の感情のままに人を攻撃して追いつめていくことを楽しむリリエもまた
極端だけど一つの人間の姿なんですよね。
稲庭先輩は「人間じゃないのは僕なんだ」と言っていましたが
今回一番「こいつ、人間じゃねえ!」と思ったのは
この大宮リリエでした。
人間ではないけれどもとても人間らしい純粋な心を持つ怪物と
人間だけど人を傷つけて喜ぶモンスターのような心を持つ人間と
どっちが人間らしいんだろ・・・。

今回もまたワル庭先輩だったですね・・・
でも、なんかずっと毎回感想に書いている気がするんだけど、
私は稲庭先輩に対してはそれほど悪いとは思えなくて、
あくまでも人間らしいぶれを持つ人という感じ。
それでも今までは、積極的にラジオに研さんを出して
研さんが人を危険な目に遭わせたらどうする気なんだろう・・・
と思っていたんですが、その部分の謎は解けました。
稲庭先輩は自分が側についている以上
研さんが胞子を出して他人を危険な目に遭わせても
自分は絶対に助けるという自信があったんですね。
そういう意味では、自分の存在が研さんの感情暴発の抑制になる
と思って研さんの側にいる津軽さんよりも
ずっと現実的な自信かもしれない。
今回天草さんが研究室に来て、研さんの身体のことを教授に尋ねますが、
考えてみれば、あの場面に集まった4人のうち、
津軽さん以外の三人は程度に差こそあれ同じ穴のムジナですよね。
教授だって研さんの危険性を分かった上でラジオに出ることをよしとした。
時にはラジオでハプニングが起こらなかったことに落胆さえしていた。
研さんが他の人を危険な目に遭わせたり
ラジオに出ることで研さんが傷つくということより、
新しい経験が研さんの身体の中でどう反応して新しい菌を生み出すのかという
学問的な好奇心の方が勝っていた。
天草さんだって、今までは研さんの正体を知らなかったとはいえ、
公開ラジオの場に出るように言った時には
すべてを分かった上で、それでも自分がメインパーソナリティの席に座るため
研さんを利用しようとした。
みんな、結局同じなんだと思う。
でも、おそらく教授は、十勝さんを危険な目に遭わせてしまって
消え入りそうなくらい落ち込んでしまっている研さんを見て、
研さんを研究対象ではなく、心を持った人間として改めて認識したんだと思う。
だからこそ、天草さんに研さんの心を見せ物にしないでほしいと頼んだ。
稲庭先輩も、殺菌剤を飲もうとした研さんを見て思わず本当の気持ちを吐露します。
自分が津軽さんから研さんを遠ざけたいがために研さんがラジオに出るように仕組んだ。
「人間じゃないのは、僕なんだ」
の一言の後の主題歌は、重く重く響きました。
今回は稲庭先輩の思いとして「僕は人間じゃないんです」という歌詞を聴いたので
この曲が持ってる本来の意味で曲が伝わったような気がします。
天草さんは・・・天草さんはどうなんでしょうね。
やっぱり、自分の利益の為だけに研さんを利用したんでしょうか。
研さんが不安定になったとき、
大宮リリエを止められず、でも真っ先に彼女を守ろうとした。
研さんはリリエの言葉と言うよりも、
そういう天草さんの態度に傷ついて盛大に胞子を出してしまった。
次回、天草さんがどう動くかで天草さんの気持ちがもう少し見えてくるのでしょうが
今回の段階では「天草~ひどいよ~(´;ω;`)」という気分。
どうか、どうか、天草さんにも研さんを思う気持ちがありますように。

今回の研さんは、頼りない子犬のようでした。
公開番組の会場から逃げ出す様子とか、
ゴミ箱の隙間に隠れて、津軽さんに見つかるとほっとして眠ってしまう様子とか・・・。
疲れ果てて眠ってしまった研さんに
いいよ、いいよ、このままずっと寝てて・・・。
と願わずにはいられませんでした。
でも、夜中に怯えて起き出してしまう研さん。
暗闇の中で側についていてくれた津軽さんを見た研さんの切ない目。
そして、自分の手をじっと見つめる。
愛する人を抱きしめられない、手。
愛する人の命を奪ってしまうかもしれない、手。
切ないね、研さん。
今回はなんかずっと切なくて、ラストもやっぱり辛くって、
ついでに「武曲」を見に行ったのですが、これも別の意味で辛い話で
実生活でも仕事でいろいろあって精神的に疲れてしまっていたので
なんとなく辛い一週間でした。
来週の展開も辛そうだな。
光が見えたらいいんだけれど・・・。


ところでFITのCMかっこいいですね!
今の研さんの格好をしていない綾野君のストレートな髪と雰囲気がとても好きなので
この姿で映像作品として残ってくれるのはとても嬉しい。
そして、なんて綾野くんにぴったりなコンセプトなんでしょう。
docomoのようにキャラを作った感じではなく、
ミンティアやDUDAなんかと近い、作り込まない感じのたたずまいなんだけど
ミンティアともDUDAとも違っている存在感がすごい。
なんと言っても綾野君はCMに恵まれているなあと思います。
CMに起用されるだけでもすごいのに、
とても面白味のあるCMが多い気がするもの。
30秒の映像作品として見ていられるような企画性の高いCMが多い。
綾野君の役者としてのあり方が、そういう仕事を呼び込むのかなあ。
宝くじのCMが終わってちょっと寂しかったんですが、
また楽しみが増えました。