そして、誰もいなくなった

これ、真っ先に感想を書かなければいけなかったドラマだった・・・orz
玉山くん出演の久々の連続ドラマ。
これも2016年の7月クールのドラマです。
出演者も豪華だし、出だしが導入されたばっかりのマイナンバーの未来を
思わせるような設定だし・・・でかなり楽しみだったんですけど、
途中で急速に熱意が冷めていったなあ・・・。
出だしの要素として面白いなあと思っていた部分の一つが
主人公が一見いい人なんだけれど、
実は自分のことしか考えていない人間・・・っていう部分でした。
ナンバーを盗まれて、他人に自分の人生を取って代わられて
本来なら同情すべき人物として描かれるはずの主人公に
一点落とされた人間としての本質的な欠点。
その犠牲になって死んでしまった過去の同級生・・・。
他人に人生を盗まれたという圧倒的に被害者の側面と、
他者の気持ちを考えられずに自分の犠牲にしてしまっても気がつかない愚鈍な加害者としての側面、
そうかあ、主人公をこういう2面生を持った人物として描くんだ!
ってわくわくしたし、
そこにどうやら職場にも不穏な要素があるらしい、とか、
親友だと信じている玉山君もどうやら敵みたいだぞ、とか、
お母さんまで怪しそう・・・っていういろんな要素が絡まっていたので
本当に期待して見始めたんです。
でも早々に話は違った様相を呈し初めて、
主人公の自分のことしか考えないという負の面は置き去りにされてしまった。
というよりも話だけがどんどんどんどん進んでいって、
キャラクターが置き去りにされてしまった感じで、
最終的に真犯人がわかっても、はー、そうですか・・・
という感想しかなかった。
もともと話の展開よりも人物に感情移入したいほうなので
誰にも感情移入ができないまま話だけが展開していく感じが
あんまり好きにはなれませんでした。
玉山君の役も、最初はもしかしたら親友の振りして敵?
って思えるほどの存在感だったのに、
中盤にいったんあんまり出なくなって、
後半は出番が増えたけど話の本筋に絡むほどでもなかったので
結局なんだったんだ?
っていう扱いでがっかり・・・。
髪をかっちりセットしたエリート然として人物で、
これは「ハゲタカ」の劉を彷彿させる人物かな
と期待したのですが、劉のような悲哀はなく・・・
終盤、エリートの仮面をはずした姿は、
髪型もちょっと崩れて色っぽかったので、
お! と思う部分もあったのですが、
大きくはやっぱり残念な作品だったなあ・・・
というのが正直な感想です。

HOPE~期待ゼロの新入社員~

これは去年の7月スタートのドラマです。

最初は結構突っ込みながら見ていたんですよね。
お仕事の描き方としては甘いなあって思ったし。
なんか書き割りの舞台を見ているような気がして。
秋クールの「校閲ガール」と似た感じ。
お仕事の描き方の弱さは結構最後まで引っ張りましたね。
ただその弱さを補ってあまりあったのが
キャラクターの魅力でした。
役者さんの持つ個性とぴったりと一致していて、
見ていて気持ちよかった。
そして、商社のお仕事そのものとしては描き方が甘かったんだけど
一般的な新社会人におけるエールとしては
とてもよくできたドラマだったんですよね。
仕事とは、社会人になるとはどういうことなのか
わかりやすく、しかも暖かい視線で描いて見せてくれました。
新入社員たちが右往左往しながら
少しずつ会社の中で自分の居場所を見つけていく様は
見ていてワクワクしました。
何より、社会にでるって、お金をもらって働くって大変で、
でも大変だからこそすばらしいっていうことを感じさせてくれた。
働くことをきちんと肯定して描いていたのがよかった。
我が家ではこのドラマ、子供たちの食いつきがすごくよかったんです。
特に長男は就職を控えているものですから
いろいろ思うところがあったのかもしれません。
遠藤憲一さん演じる上司が、情が厚くって
ちゃんとフェアーに物事を見てくれる理想の上司だったし、
山内さん演じる先輩も憎めないキャラで好きだったし、
同期の仲間たちがだんだん仲間になっていく様も好きだったんだけど
やっぱり一番印象に残っているのは中島裕翔くんでした。
素直でまっすぐな主人公を好感度たっぷりに演じました。
演じる・・・というよりは、とても素直に画面に存在していたって感じ。
私が中島くんの出演作で知っているのは「デート」くらいだったのですが
あの時もすごく清潔感あふれる感じで好印象でした。
役割的には主役の恋敵なのに、
嫌みな感じは一切しなかったんですよね。
「HOPE」で主役になっても,
変な力みも
アイドルの子にありがちな無理に前に出よう出ようとする感じもなく、
ただただ素直に画面に映る感じが、
主人公の性格に巧くマッチしていました。
主人公が好感度が高いというのはテレビドラマにとっては大事な要素。
このままいい感じで役者としてのキャリアを積んでいって欲しいな。
最初は1回見てやーめよ、と思いながら見始めたのに、
途中からは、次回の放送を一番楽しみにしていたドラマでした。

新宿スワンⅡ

そろそろ公開も落ち着いたかな。
あんまり評価する方向の感想ではないので、
公開が落ち着いた頃にそっと書こうと思っていた感想です。

私「新宿スワン」は2回見たんですよね。
決して好きなジャンルではない映画でした。
でも、綾野君が主役だからという応援の意味ではなく
本当に面白いと思ったからもう一回劇場に行こうと思ったんですよね。
性と暴力が絡まり合って混沌とした新宿という街。
私が知らない世界が確実にそこにはあって、
そこで必死で生きている若者達がいる。
その青春譚として純粋に面白いと思ったから、
好きなジャンルではないけれど、好きな映画でした。
そのとき私が面白いな・・・と思っていた要素が
「Ⅱ」ではきれいさっぱりと抜け落ちてしまった。
PGの指定を外すことを重視したんですかねえ・・・。
「新宿スワン」の時に確実に映画に「におい」をつけていたものが
なくなってしまっていたんです。
新宿の「におい」がしない「新宿スワン」って、
なんの意味があるんだろう・・・
映画の中盤からずっとそんなことを考えていました。
力と金と義理人情を描く任侠者映画の一亜種として、
もしくはクローズなどに象徴されるような暴力によって階層化され闘争劇の変形として企画されたのなら
やはりスカウトという題材は古いと思う。
ヤクザが時代と共にあり方を変えていき映画の題材にしにくくなったように
かつてはどこの町にもいた不良がいつの間にかその絶対数を減らしたように
法律の改正によって街から姿を消したスカウトという職業も
本来は今の時代の映画の題材としてはすでに時代遅れのものなのだと思う。
それでも「新宿スワン」を見た時は、
スカウトという切り口でしか見せられない物語があるのだなあと思ったんです。
ホストでもチンピラでもなくスカウトという職業でしか描けない物語・・・。
それを映画としてちゃんと映像作品に落とし込んでいるからこそ面白いと思ったのに、
「Ⅱ」ではそれが感じられなくなってた。
もちろん今回はメインのストーリーが横浜で進むので
新宿感があまりないのは当然だというということは重々承知です。
けれども、「新宿スワン」とタイトルに「新宿」を冠する以上、
また作中でも主人公達が「俺たちは新宿の番人」と名乗り
新宿の代表として行動している以上、
舞台が横浜だから新宿色が薄いというのは言い訳にはならないと思うのです。
これは明らかに脚本が散漫になっているせいだと思うんです。
途中何回も絶望的な気持ちで
「社長・・・orz」
って思いましたもん。
「TAJOMARU」を見たときのイメージに近いな。
面白い要素がいっぱい散らばっているのはわかるんだけど
それが有機的につながっていかない。
エピソードをシナリオ作法のセオリー的に組み立ててあるのはわかるんだけど
それに気持ちがのっかっていかない。
例えばヒロイン。
死と生の境目でふらふらさまよっている彼女にも一つ心を寄せられなかったんですよね。
彼女の感性が特殊だから、というわけではなくて
彼女を描写する要素で大事な部分が決定的に欠落してる。
それっぽいことを臭わすシーンをいれておけば、ほらわかるだろ?的な描写。
洋介もそう。
前作で龍彦とじゃれ合っていた洋介が
今作ではいきなり横浜にいて、薬物中毒になっていて、
敵の頭の女とできている・・・って唐突すぎない?
もちろん台詞として説明されている部分はあるんだけど
洋介がそこまで落ちてしまったところに本当のドラマがあるはず。
そこをはしょっておいて終盤でそれっぽく盛り上げるシーンを作っても
感情移入もできないんだよなあ。
今回のメインストーリーが新宿対横浜ということで
滝と関の関係性が大きく描かれるので
龍彦はなかなかそこには関わっていけない。
(アクションではかなり絡んでいくけど)
龍彦サイドのエピソードであるマユミや洋介の話が面白くないと
龍彦の魅力が死んでしまう。
そこはスター映画として主役がひっぱっていかなくちゃ・・・というのなら
そりゃ、酷過ぎると思います。
スター映画って、その看板役者の特性を活かして作るもんでしょ。
主役のキャラを役者に寄せるじゃないですか。
でも、この映画はそうじゃないですからね。
演技の幅が広いから、ちゃんと龍彦も演じられているんですけど
綾野剛の魅力を最大限に発揮するキャラクターかというと
決してそうではないのだと思う。
前作の魅力をそいじゃうことでアクをなくすことには成功したかもしれないけど、
この映画、何を目指して作られたのかわかんなくしちゃった気がする。
もともと前作の段階で社長が目指しているものがズレてるんじゃないのかなあ
と思っていた部分があったんだけど、
それを出演者の熱演とか園監督のカラーとかでカバーしていたんですよね。
今回はその園監督のカラーが本当に抜け落ちちゃってた気がする。
前作は商業用の映画でも自分なりの爪跡をのこしてやろう
みたいな気概があちこちに見えていたような気がするんだけど
なんか引っかかりがなにもない絵になってた。
もちろんこれは私の勝手な主観です。
見る人が見ればちゃんと園監督らしい所があったのかもしれない。
でも個人的な感想としては、脚本がエピソードが巧く一つにまとまっていかずにバラバラで
監督の熱意も伝わってこなくて、
なんだか途中で見ていて腹がたってきたんです。
出演者はがんばって身体をはってアクションしてて
そこの熱量は伝わってくる。
なのになんなんだろう、このちぐはぐ感は・・・。
綾野君が前作の時と同じように一生懸命番宣していることもあわせて
腹が立って腹が立って・・・。
というわけでこの作品に対して「面白かった」という感想は書けません。
それはすごく残念なんですけど。
今までも綾野君の出演作でう~ん・・・これは・・・
という作品はもちろん何作かあったんだけど、
綾野君が演じていたのが脇だったから、作品そのものの評価はおいておいて、
綾野くんが演じたキャラクターが面白ければいいやとか
一部分だけ取り上げて面白い部分があればよしとしていたんですが、
「新宿スワンⅡ」はがっつり主演。
当たり前のことなんですが、作品が面白くないと主演も沈んじゃうんですよね。
返す返すも残念というか、悔しいというか・・・。
綾野君がこの作品を大切にしているのはわかる。
もう一作は取りたいと思っているのも、わかる。
実際、次作に繋がる布石はいっぱい打ってあったし。
私も真虎さんの野望の行き着く先も知りたいし、
秀吉が本当は誰に殺されたのかも知りたい。
でも、難しいかなあ・・・。
もし、もし、「Ⅲ」の制作が可能なのならば、
脚本はもっともっと練って欲しいと思うし、
制作側にはもっと作品に思い入れを持って作って欲しいと思う。
社長が作る作品ってこういう感じの作品多いから、
社長のカラーなのかもしれないんだけど。

どうなんだろうなあ。
私はもともとこういうジャンルの映画が苦手なので
こういう感想しか抱けなかったんだけど、
アクションが好きとか
こういうジャンルの映画が好きな人は楽しめたのかな。
例えば、私はクローズシリーズも苦手で
漆原のキャラクターが面白いからそれなりに見たんだけど、
それ以外の要素では全くピンとくる部分がなかったんです。
でも、あの映画、好きな人はものすごく好きですよね。
だから、クローズが好きな層が「Ⅱ」を見たら
案外面白かったって言ってくれたりしないかな・・・
なんて勝手なことを思ったりして・・・。


そんなこんなでちょっと気落ちしていたんだけど、
ここんとこ立て続けに発表された作品はとても面白そうなものが多くて
そこはとっても楽しみ。
特に「フランケンシュタインの恋」は楽しみで仕方がない。
ここんとこ、共演者も続々と発表されていますけど、
みんな一癖ありそうな実力者。
作品自体はリアル路線と言うよりも、
ふわっとしたファンタジーよりのドラマになるんだろううなあ
と思っているんんですが、どうなんだろう・・・。
それから「亜人」での悪役も面白そう。
なんといってもアクションでもう一度佐藤健くんとガッツリ対決する役なんて
楽しみすぎる。
最近悪役の割合がぐっと減りましたが、
悪役に徹する時の綾野君もとても魅力的なので
そういう意味でも楽しみです。




はあ、書けた。
好きな人が出ていたり、作っている作品の感想は
できるなら思いっきり賞賛の感想を書きたいんですけど、
自分の中でどっちから見ても評価するポイントが見つからない時って
本当に感想が書きづらい・・・。
この感想も、書いては止まり、またちびちび書いて・・・と
2週間もかかってしまった。

あ、一個、見ていてここはいいなあと思った箇所思い出した!
音楽は挿入歌も主題歌も、作品のイメージにとてもあっていてよかったと思いました。
かっこいいですよね。
うん、それはとってもよかったです。

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posted by HaHa at 00:34Comment(0)映画