ロンググッドバイ(その1)

最終回が終わってから1週間がたちました。
この1週間、録画したものを見直したり、原作を読み直したりして、
ずうっと「ロンググッドバイ」のことを考えていた気がします。
終わってみれば賛否両論、真っ二つに評価が分かれるドラマになりました。
原作のファンであるかどうか、
また既に原作を読んでいる場合、清水訳で読んだか、村上訳で読んだかによっても
大きく印象が変わったみたいですね。
そして何より、このドラマで描かれた世界観がハードボイルドと言えるかと言う点で
議論が巻き起こっていたような気がします。
(といっても視聴率は高くなかったのでとても狭い範囲でですがσ(^_^;))
ハードボイルドは何をもってハードボイルドと言うのかというのは「ロック」や「文学」と同じく、
人によって微妙に定義がずれる抽象的なもの。
個々人の中にハードボイルドってこんなもの・・・というイメージがあって
それに当てはまらないからこの作品は駄作、
当てはまるからこの作品は傑作・・・という形で評価するのは変な気がする。
NHK自身がこの作品の宣伝にあたって、
「ハードボイルド」という言葉を利用したので、こういう反応は仕方ないと言えば仕方ないのだけれど。
私はもともとハードボイルとというジャンルにこだわりがない・・・
というか、本当に縁遠くて、原作を村上訳で読んで、
ほほー、こういうのをハードボイルドっていうのか・・・
と思った程度の人間なので、
これはハードボイルドじゃないっていうネット上の議論を見ても正直ピンと来ませんでした。
ただ、原作にあってドラマで飛ばしてしまった部分が、
原作ファンが魅力を感じているハードボイルド的な部分だろうなあと思ったし、
逆にドラマであえて膨らませたエピソードは、
こういう部分を膨らまさないところがハードボイルドなんだろうなあと思いました。
結局はジャンル云々じゃなくて、
原作のどの部分に魅力を感じどう脚色したかっていうことなんですよね。

映像化される作品の原作をあらかじめ読んでしまうと、
ネタバレしてしまって初見のわくわく感が削がれてしまう・・・というのが大きな弊害ですが、
私自身はその部分にはあまり気にならないほうです。
ストーリー展開の妙が肝だと思える作品は気をつけて先に原作を読まないようにしますが、
「ロンググッドバイ」のように有名な作品だと
作り手側もそのことを意識して作るだろうから
先に原作を読んでしまっても差し支えないだろうな・・・と思ってあえて読むようにします。
その方が、この有名な作品をどう焼き直したか、
何を表現したかということを最初から意識しながら作品を見られますから。
でも、今回改めて、先に原作を読む弊害っていうのを痛感しました。
数年前「カフーを待ちわびて」という映画を見た時にもつくづく感じたんだけど、
映像作品を見るときに、原作を切り離して、映像単体としてきちんと見のってかなり難しい。
原作の答え合わせみたいになってしまったり、
映像作品では語られていない要素を映像作品に持ち込んで解釈してしまったり・・・。
作品を語ったり評価する際は、
きちんと映像作品として語られたことを拾い上げて映像の文脈の中で解釈しなくちゃいけない。
その上で原作と比較して、その違いから見えてくるものを語るのはいいと思うんだけど。
この、解釈を混ぜない、っていうのがかなり大変。
「カフー」の時もずいぶん悪戦苦闘しました・・・(;^_^A
だから、「カフー」の感想は、映画を見たすぐ後の感想と、
DVDを買って繰り返し見てからの感想がぜんぜん違います。
というか後の感想は原作と映像作品を切り離すことに終始している・・・ヽ(;´ω`)ノ
けれども、原作の印象が強くって、
ああ、この部分は語られなかったのね、
この部分は切り捨てられてしまったのね・・・と流してしまっていた部分が、
実は映像的な表現に形を変えてきちんと語られていて、
そのカットの意味に気が付くと原作とはまたひと味違った登場人物たちの心の流れが見えてくる・・・
そういう映画の中の文脈を掘り起こす楽しみが「カフー」のなかにはたくさんありました。
「ロンググッドバイ」もそうなんだと思います。
原作との違いを押さえていくことで見えてくるドラマ独自の魅力というのがある気がしたので、
あえて原作との比較に終始した感想を。
それぞれで表現されていることが混じらないように気をつけながら・・・。
あ、完全にネタバレ有りで書いています。
ネタバレを気にされる方は読まないで下さいね。




ドラマ化されるにあたっていくつか大きく原作が変更された点があります。
舞台をアメリカから日本へ・・・というのは最も大きな変更ですよね。
(でも、確か時代設定はほぼ一緒なんですよね?)
これは日本制作のドラマで日本の俳優が演じるのだから必要不可欠の要件。
それを除いて一番大きな変更点だなあと思えたのは、
敵を一本化した点だと思います。
(敵っていう表現は変なのですが・・・(;^_^A)
原作では主人公は終始絶対権力者であるハーラン・ポッターに立ち向かいますが
結果的に彼が戦っていたのはランディ・スターやメンディーといったヤクザ者。
そして彼が信じ続けたテリー・レノックスもその仲間だった・・・というのが
この作品の後味の悪いオチ。
どこまでも巨大で恐ろしい敵に必死で抗って真実を暴こうとしていたつもりが
それは幻想でしか無かったっていう空しさが
易々と自分を欺くような真似をしていたテリー・レノックスに対する失望と相まって、
読み終わった後に何とも言えない寂しさや空しさがありました。
でもそれがこの作品の面白さだとも思ったんですよね。
おそらくドラマでは映像化するにあたって煩雑な物語を整理するために
ランディ・スターの存在を削ったんだと思います。
そして全てを仕組んで陰で操っていたのは原田平蔵・・・と敵を1本化することで、
フィリップ・マーロウこと増沢盤二の反骨性をストレートに出した。
増沢盤二はあくまでも時の権力者に抗う男として描かれます。
金にも権力にも力による圧力にも屈せず、自分の信念を貫き通す男として。
ただ、その分、ラストの面白みが弱まったかな・・・という気はします。
時の権力者に口封じの為に殺されたと思われていたのに、
実はテリー・レノックス自身が片棒を担いでいた・・・というほうが、
実は保はその権力者に手助けされて逃げおおせていました。
今ではその権力者の息がかかったところで生きてます・・・
というよりも、インパクトが強い。
この改変のおかげで、テリー・レノックスが持っている
おそろしく礼儀正しく好ましい面と、
平気でヤクザ者とつるみ彼らと行動を共にすることになんの抵抗も感じない面を併せ持つという二面性は
すっぱり切り捨てられてしまうことになりました。
保は二面性・・・というより、
こうありたいと願いながら自分の弱さ故になりきれない男で、
テリーよりもずっと普通の人ですよね。
最終回で増沢磐司がある種の理想像として祭り上げられていて、
保が初回からずっと「あなたのようになりたかった」と繰り返していたことを考えると
ドラマの保は、ある意味、視聴者に近い視点の人物として設定されていたのかもしれません。


保の性格が変更されたことで原作と差違が出た箇所がいくつかあります。
それも、かなり重要な場面で原作とドラマで逆の表現がなされている。
例えば、妻の死を知った後の行動。
テリーも保も真っ先に義父に電話をかけるんですよね。
でも、テリーの言葉を信じるなら、
テリーは義父に「急に家を出ることになりました」と伝えただけ。
ハーラン・ポッター自身が何か感づきながらも、
テリーに「(何があったのかは)話すな」と言っているので
テリーは話せなかった・・・とも言えるのだけれど、
もしハーラン・ポッターが「話せ」と言っても
テリーはマーロウに言った以上のことは話さなかったと思う。
一方保は、原田平蔵の言葉を信じるならば
「自分が殺しました」と言ってさめざめ泣いたという。
もちろん平蔵のでまかせかもしれないんだけれど、
保ならこう言いそうな気がする。
最終回で保が盤二に
「あなたに会えば正しい道が選べると思った」
と言う、保の考える「正しい道」ってこれですよね。
でもこの時に平蔵が提案したのでしょう。
今スキャンダルに巻き込まれるわけにはいかんのだ、
警察に自首するくらいなら海外に逃亡しろ。
そしてそこで死んだことにすればいい。
新しい名前と仕事は世話してやる・・・と。
平蔵も保が殺したとは信じていなかったのではないかな。
そうじゃないとここまでしてあげませんものね、
お前が誰をかばっているのかは知らんが
お前が日本にいて警察の捜査が及べば
マスコミのいい餌食になる。
一旦火がついた世論はわしでももみけせない。
そうすればお前が隠したいと思っている真実も
明るみに出てしまうぞ。
お前が日本から離れて死んだことにするのが一番いい。
マスコミも海外までは追っては来ないだろう。
くすぶり始めた火種を消すくらいならわけない・・・とかなんとかいって
保を説得したんじゃないのかな・・・。
かくして、保は平蔵の言うがまま台湾に向かう船に乗ってしまった。
自分は正しい道から逃げたのだとはっきり自覚しながら・・・。


さてさて、ドラマで大きく変えられた部分に、
保と亜以子の恋愛表現があります。
二人の過去も多少改編されていますが、
それ以上に、二人が今互いをどう思っているかと言うことについて
原作ではあまり言及されていません。
ドラマではこの部分を大きく膨らます形で描かれました。
初回で盤二が保に
「惚れた女がいるのか」と尋ねた時に、保が表情を変えた時から
これは! 恋愛描写をきっちりやってくれるのではないかと思いましたが、
期待以上でしたо(ж>▽<)y ☆
二人の過去を暗示するオリジナルの小道具が上手く効いていました。
蘭の花と夕日。
盤二の部屋に差し込む西日を見て
保と亜以子が二人同じように過去を懐かしむ表情で円い窓を見上げるシーンの美しいこと!
そして蘭の生花が燃やされる妖しい炎が何度も象徴的に映し出されて
亜以子の心に潜む狂気を暗に伝えていました。
二人の思い出の蘭は押し花として亜以子の大切な小箱に収まっていて、
最期にその思い出の箱を開けて押し花を握りしめ
亜以子は幸せな記憶と共にこの世を去りました。
それが盤二によって最終的に保の手に渡ったというのも
ドラマだけのオリジナルストーリー。
二人の恋がまだ続いていたという証左として、
二人の悲恋を美しく彩っていました。
原作での二人の愛情を示す小道具はアイリーンのペンダントであり、
テリー・レノックスの豚革の高価なスーツケースといったところでしょうか・・・。
けれどもアイリーンのペンダントは実は彼女自身がかつての恋人を偲ぶよすがとして
自分で買い求めた偽物の思い出ですし、
テリー・レノックスのスーツケースはその由来について何の説明もなされません。
ただテリーが「無価値なごくつつぶしでなかった時代を思い出させる」と語るだけ。
もちろん二人の思い出が交差することはなく・・・。
そして何よりドラマの中でもっとも大きく創作されたのは、
亜以子が志津香を殺害した現場に保がいたという部分。
血まみれの亜以子が保の姿を見て
心を少女の頃に戻して微笑むところは、はっとするほどの美しさでした。
原作ではテリーは現場に居合わせていません。
というよりも殺害した状況はアイリーンの嘘として語られ
本当は何があったのか細かい状況はわからないまま。
ただ、ウエイドが発砲騒ぎを起こした夜に、
アイリーンがマーロウを自室に招き入れ誘惑する時に
「あなたが帰ってくるとずっとわかっていた」
とつぶやく箇所があります。
この不用意なたった一言を膨らませてこのシーンが描かれたとすれば、
本当になんて素敵な創作シーンなのだろうと思いました。
亜以子を抱きしめる保・・・二人の姿が美しくて切なくて・・・(´_`。)
この美しいシーンがあったからこそどこか救われた気がしました。
悲劇度は増したのですが・・・。
なるほどこの抱擁があったればこそ、
保は血まみれの姿で盤二のもとに訪れることになったのですね。
原作ではピストルを持っているだけだったので、
ドラマでは殺したわけではない保が、なんであんなに血まみれなんだ?(  ゚ ▽ ゚ ;)
って初回はわかんなかったのですが、これで納得がいきました。
そして保の無実を信じるという盤二のハードルが格段に高くなった!
だってあれだけ血まみれなんですよ。
あの姿見て、保は殺していないって思うのって
相当精神力が強くないとできません。
盤二の人を信じる心の揺るぎなさを強調する点でも意味があったんだなあ・・・と思います。
綾野くんと小雪のカップリングは・・・
もともと小雪さんの方がちょっと年上なんですよね。
その上大人っぽい魅力を持つ小雪さんと
実年齢よりも若く見える綾野君じゃあカップルというよりも
お姉さんと弟って感じになっちゃいそうだなあ・・・
と思っちゃったんですけど、
実際に抱き合うシーンを見てそんな思いもすっ飛んでしまった。
それよりもとにかく保と亜以子が恋人同士に戻れる場があって本当によかった。
けれども結局保は台湾に逃げてしまい、再び亜以子は混乱の中に・・・(ノ_・。)
夢と現(うつつ)、嘘と真実の間を壊れた心で行ったり来たりしながら
上井戸と暮らす日々・・・。
上井戸もまた、原作とは違って、
亜以子が志津子を殺害するシーン、
亜以子と保が血まみれで抱き合うシーンを目の当たりにしていますから、
その後夫婦として亜以子と暮らすのはきつかったろうなあ・・・と
古田さん演じる上井戸を見て思いました。
しかもことあるごとに妻が自分の殺害を謀ってる・・・(゚_゚i)
そりゃ、酒や薬におぼれたくもなるわな・・・。
原作のウエイドにはなんの思い入れもなかったのですが
ドラマの上井戸は見ていてかわいそうになりました。
これを呑めば妻に殺されると分かっていながら酒を受け取る表情がなんとも哀れでした。
上井戸を殺した後、盤二に過去を暴かれるまで、
亜以子は保が志津香を殺して逃げて、そのあげく逃げ切れずに自殺したのだと、
世間に流布している情報をそのまま信じていたのだと思います。
自分のついた嘘をそのまま信じ込んでしまうことができる人ですから、
保が志津香殺しの犯人だと思い込むことはたやすいことだったのでしょう。
けれどもあくまでも上井戸の命を狙い続けたことを考えると、
時には自分が殺したということを思い出したかもしれません。
それでも亜以子から見れば、やっぱり保は逃げたと見えたと思います。
このごちゃごちゃに絡み合った現実から逃げて逃げて、
逃げ切れずに自殺に追い込まれたのだと。
盤二が「あいつはあなたの罪をかぶって死んだ。そのことはわかってやって欲しい」と言ったとき
亜以子の表情が一瞬止まった。
保の自死が亜以子を庇ってのものだったということは
亜以子にとって意外なことだったのだと思います。
そしてこの時の盤二の言葉は彼女に幸福な死をもたらした。
彼女に苦しみを与え続けていた上井戸と志津香は殺した。
これで保との間に立ちはだかる者はもういない。
後は自分の為に罪をかぶって死んでしまった保の元に行くだけ。
おそらくそれまでは封印していた過去の美しい思い出(小箱にしまった蘭の押し花)を握りしめて
彼女は保の元へと向かったのでしょう。
幸せな夢を見ているかのように穏やかな顔で横たわる亜以子は本当に美しかった。
彼女はこれでようやく悪夢のような現実から醒めて、幸せだった時間に戻れたのでしょう。
原作ではアイリーンの死に様は描かれません。
フィリップ・マーロウはキャンディ(ドラマでは書生)に電話をもらって
警察に連絡しろと指示するだけで
実際にアイリーンの死体には対面していません。
だからアイリーンがどんな状態で死んだのかはわからないのですが、
きっと亜以子のような幸せな死に様ではなかったのでしょう。
彼女が自分の罪を告白した遺書は殺伐としていて、
ポール(テリーの実名)には何の未練もないと言い捨てています。
アイリーンは堕落したテリー・レノックスには
もう愛する気持ちを再び持つことができなかったのかもしれません。
テリーもまたアイリーンに対しては「もはや一片の愛情も抱いていない」と言い切っています。
けれども・・・ドラマを見て改めて原作の該当箇所を読み直してみると、
本当にそうなんだろうか・・・と思える箇所がいくつも出てくる。
テリー・レノックスはランディ・スターとメンディの力を借りてメキシコに逃げますが、
彼はいったい何から逃げたのでしょう。
義父や義姉に電話をしているのですから、
フィリップ・マーロウが懸念していた事態
(ハーラン・ポッターが権力を行使してテリーを消そうとする)
から逃げたとは考えにくい。
殊更に世間を騒がさないようにさえすれば、
その騒ぎがハーラン・ポッターのプライベートを脅かさなければ、
ハーラン・ポッターが自分に過剰な制裁は加えないとわかっていたのではないか。
テリー・レノックスがランディ・スターやメンディといったやくざものの力を借りてまで逃げようとしたのは
アイリーンのためだったんじゃないだろうか。
自分がアイリーンの罪を背負って彼女の目の前から消えることが
アイリーンを守ることだと思ったんじゃないだろうか。
アイリーンの前から消える為だけだったら、
異国で自殺偽装して、その上大がかりな整形までする・・・というのは
あまりにもやり過ぎな気はするんだけれど、
それはランディ・スターやメンディが(マーロウと同じく)テリー・レノックスを守る為に戦う相手は
ハーラン・ポッターだと思って、過剰に計画をたてたのではないだろうか。
彼らもマーロウと同じように、
親友を守るために巨悪と戦っていたつもりが、
テリーによって踊らされていただけなんじゃなかろうか。
もともと、テリーがマーロウと出会った時に、
頑ななまでに誰にも頼らずただ落ちぶれて死んでいこうとしていたのは、
アイリーンに再会した直後のこと。
でもそれも叶わなかった彼は再びシルヴィアの旦那として
アイリーンの住む世界に舞い戻ってしまうのだけれど、
確かに一時期テリーはアイリーンのために自分を消そうとしていた。
一読したときには読み飛ばしてしまっていたんだけれど、
再びシルヴィアの旦那に収まったテリーは、
マーロウに対して上流社会の人間たちのことをこう言っているんですよね。
「本気で何かをほしがることなど連中にはないんだ。他人の奥さんを別にすればね
皮肉を込めたレトリックでしかないのだけれど、
それでも意味深なことを感じさせる表現ですよね。
アイリーンも堕落してしまったテリーにはなんの未練もないようなことを言っているけれど
ネックレスをつけ続けていたり、
探偵なんて危ない存在のマーロウに近づいたりするのは
やっぱりテリーと何らかの形でつながっていたいっていうこと。
何と言ってもシルヴィアを殺害した(しかもあんなにひどい殺し方で)のは
愛した人と今の自分の生活を支えている夫両方を奪ったシルヴィアに対する恨みとしか思えない。
原作では素っ気ない言葉でしか語らない二人の本当の思いはどこにあったのかを
ドラマは改めて考えさせてくれました。
ドラマを見てから原作の該当箇所を丁寧に読み直すと、
確かにそのようにとれる表現がされていることに気付く。
脚本の渡辺あやさんがこの作品をどう読み解いたかを
分かりやすい形で提示してくれているかのような脚本。
そして、渡辺あやさんがどれだけ深くこの作品を読み込んだかと言うことを
改めて感じました。
優れた書き手は優れた読み手と言うことなのでしょう。
思った以上に長くなっちゃいました。
一旦ここで切ります。
その2に続きます。


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映画 闇金ウシジマ君 Part2

最近、書きたいことはあるんだけれど、
うまくまとまらないまま、下書き状態で中途半端に止まっているものばかりで
なかなかアップできていません・・・(´・ω・`)
平日に書けないのも大きいんだけれども・・・。
そんな中、インプットだけはせっせとしていて、
今日は「闇金ウシジマくん Part2」を見に行きました。
この映画は楽しみにしていた・・・というよりは
どっちかというと、好きな俳優さんが2番手にクレジットされている映画を
見に行かないわけにはいかんやろ・・・という
なんかわけわかんないファンとしての意地みたいなもので見に行った映画です。
綾野君の場合、こういう感じで映画館に行くのって本当に少ないんだけれど
(2年ちょっとファンやっていて2,3本・・・かな?)
でも公開までの期間で、やっぱりDVDが出るの待とう・・・
という気にならないように、前売りも頑張って買いました。
初めてのムビチケでした。
別に予約できなくてもいいから、もうちょっと割引率大きくしてくんないかなあ・・・
なんて、不謹慎なことを考えたのは内緒です(;^_^A
たまたま「そこのみにて・・・」を見に梅田に出たときにTOHOシネマズ梅田で買ったら
選ぶ余地無くこれを手渡されて・・・。
いつも行く映画館でも上映していたんだけど、
たぶんそこはムビチケに対応していなくて、
これって普通の前売り券として使えるのかなあ・・・
また梅田まで出てこなきゃいけないのかなあ・・・
と思っていたところ、
公開記念舞台挨拶が全国83カ所で同時中継されることになって、
これだ! と一気にテンションが上がりました。
舞台挨拶付きの上映だったらめちゃくちゃ見たい!
でも中継とはいえチケット取れないんだろうなあ・・・。
若手の人気俳優さんいっぱい出てるし・・・。
ムビチケって予約できるのは公開日からで、
それじゃあ間に合わないかもなあ・・・。
かといって舞台挨拶の中継の為に新たにチケット買って
買っていたムビチケで2回目の鑑賞をする・・・ほどの情熱を抱けそうになかったので、
17日に売り切れていたら舞台挨拶はあきらめると腹を決めて
映画の公開を待っていました。
ところが、意外や意外、案外すんなりと席を予約できちゃいましたΣ(・ω・ノ)ノ!
あれ? 山田君や窪田くんや菅田くんのファンの人は?
なにより綾野君のファンは?(  ゚ ▽ ゚ ;)
って思ったのですが、やっぱりご本人が登壇される訳じゃないから
そんなに情熱持って席とらないのかなあ・・・。
結局大きな会場で結構空席が目立っていてちょっと寂しかった。
でも、私にはこの形式が一番嬉しいかも。
ネットで必死にあちこちの記事を読んだり、
ほんの数分の動画を見たり、
誰かがツイッターやブログで書かれているものを読んだりすることしかできない舞台挨拶を
リアルタイムで、しかも大きなスクリーンで見られるなんてラッキー。
(おまけに料金は変わらず、前売りも使える)
実際にご本人が登壇される舞台挨拶は競争率が凄くて、
全くとれる気がしないし、関西はそのチャンスもめちゃくちゃ少ないし。
それにもともとスクリーンやTVの画面を通して好きになった人なので、
これくらいの距離感が一番落ち着くのかもしれません。
この映画見終わったらご本人が目の前に登場する・・・と思ったら
映画に集中できなくなる小心者ですし・・・(;^_^A
表情も服装もよく分かるしね。
同時中継をされた舞台挨拶は午前中(といってもほぼお昼)の分で、
ネットの記事にあがっていたり動画があがっているのは
2回目の舞台挨拶の分なのかな?
私が劇場で見た挨拶より、山田君も綾野君もいっぱいしゃべっていたみたい。
司会者さんの話の振り方も違ったのかな?
私が見た回では二人の会話が聞きたいみたいな無茶振りされて
お二人ちょっと戸惑っていましたから。
午後はそれなりにネタを振ってくれたみたいですし、
いろいろ話せたみたいですね。
とにかく私が見た舞台挨拶は山田君と綾野君のテンションが低くて・・・σ(^_^;)
いつももそんなにハイテンションで話すタイプの人ではないので
あんなもんと言えばあんなもんなんですけど、
いつもならもうちょっと言葉数が多い気もする・・・特に綾野君。
山田君が朝の4時まで呑んでた・・・って言っていたとネットで読んだので
もしかして二人で呑んでた?( ̄ー ̄;
一生懸命やべさんが盛り上げようとしてましたね。
あと、菅田くんも結構しゃべろうとしていた気がする。
上映後の登壇だったので内容のこと話してくれたのはおもしろかった(byやべさん)
愛沢がカメラのはしっこの方で細かい芝居していて
試写会の時にそれに気付いて笑ってしまった・・・とか、
リハーサルの時に犀原の怒鳴り声に素で驚いてしまって恥ずかしかったとか、
菅田くんのファーストシーンが初めてウシジマの所に連れて来られるシーンで
いきなりパンツ一丁でガムテープグルグル巻いた状態で挨拶された・・・とか。
でもねえ、綾野君の立ち位置も難しかったと思うんだ。
クレジット的には2番手で、ポスターにもウシジマ君のすぐ横に
ウシジマ君の次に大きなサイズで映ってるけど、
内容から考えて、戌亥ってそういうポジションじゃないよね・・・。
たぶん、クレジット順でいったらど真ん中くらいの位置か、
後から数番目か・・・くらいのポジションなんじゃないのかな。
もちろん物語の展開上キーとなる大切なポジションなんですけれども、
やっぱりどう考えても2番手じゃないよなあ・・・。
綾野君自身も5分くらいしか映ってないっていっていましたし。
(だからこそ車を追いかけて走るシーンは頑張ったそうです)
ウシジマを中心としたカウカウファイナンスをこの物語の核として考えるなら
やっぱり崎本くんややべさんをもっと中心に置くべきだし、
ウシジマ君という話がゲストを中心としたエピソードで成り立っていることを考えるなら
今回中心となった菅田くんや窪田くんがもっと前に出てしかるべきだし。
でもまあ・・・そこは大人の事情・・・ってもんなんでしょう。
クレジット順が役の大小だけで決まっているわけじゃないことは分かってますし。
逆に今までだったら、この役がなんでそんなに後にクレジットされるの?
っていう方で違和感感じていたことが多かったし。
このポジションが、今、綾野君の置かれているポジションということなのかな。


さて、内容です。
もともとあんまりこの映画を見るのが気乗りしなかったのは
TVシリーズを見てきて、
2時間ちょっとの時間、暗闇の中で
このドラマの世界にどっぷりとはまって向き合うことがしんどいなあと思ったからです。
ドラマのように少しずつ小出しで、
日常の中に紛れて見る分にはいいけれど・・・。
がっつり向き合いたい作品と、
時々目を逸らしたりして息抜きしながらじゃないとしんどい作品があって、
これはどう考えても後者の方で・・・。
ついでにドラマの段階で戌亥はそんなに登場しないというのは
容易に想像できましたしねヽ(;´ω`)ノ
それでも最近すごく気になっている若手俳優さん二人(窪田くんと菅田くん)が
メインで頑張っていたので、
内容的に気持ちがしんどくなったら、
すっと劇中の世界から離れて演技として見ていました。
そんでもってやっぱりこの二人って魅力的だなあと改めて思いました。
菅田くんのパートの話はお馬鹿がお馬鹿なことをしでかして
それを何とかしようと短絡的なことをしてますます事態を悪化させ、
どんどん泥沼にはまっていくタイプの人達ばっかり出てきて、
窪田君の方のパートはお金や愛情に振り回される悲哀を感じさせる人が多く出てくる。
私が菅田くんを知ったのって「大切なことはすべて君が教えてくれた」からなんですよね。
明るくて人なつっこい関西弁のかわいい男の子を活き活きと演じていました。
この子素朴で可愛い子だなあ・・・って思っていたら
次に見た時は「ランナウェイ」で口数が少ない受刑者の役で、
若いのに表現の振り幅が大きいんだなあ・・・と驚きました。
この間の朝ドラでは大人しい(真面目)系の長男がはまってましたよね。
でも私にとってはつい最近みた「そこのみにて・・・」の拓児のイメージが鮮明だったので、
どちらかというと似た系統の役を連続で見た印象。
でも「そこのみにて・・・」が粗野で乱暴なんだけど、根はいい奴
っていうのがしっかりと伝わって来たのに、
この作品のマサルはどこまでもバカで救いがないヤツ・・・にちゃんとなっていて、
演じわけてるなあ・・・と思いました。
マサルは拓児よりも頭がいいんですよ、きっと。
成績がいいというよりも悪知恵がきく。
だからこそ小賢しい悪事を繰り返し、どんどん自分を追い込んでいく。
芯がなくて、その場しのぎで。
一方、同じようにお馬鹿で救いがない愛沢(中尾明慶)はどこか憎めないあほさ加減。
偉そうなこと言っていてもかみさんに頭があがんないとか、
仲間に見捨てられて、暴走族をやろうにも子分は小中学生のがきんちょばっかりになっちゃってるとか、
常に小物感全開。
一番笑ったのは、暴行に窃盗に誘拐に・・・と大きな罪を重ねてることを自分で自覚しているのに、
助手席のシートベルト着用に神経質になっているところ。
いやいや、あんたのやってることに比べたら、
シートベルトなんて本当に微罪ですから!
時々入る愛沢のモノローグの情けなさ。
とにかく暴力的なこの人が最初は嫌で嫌で仕方なかったのに、
最後にはなんとなく憎めない人になってた・・・(;^_^A
面白かったのはエンドロール。
キャストのクレジットの横に所々バットのマークがついてる。
最初にウシジマの横についてて、
その後もぽつぽつついたりつかなかったり・・・。
気にもせずにデザイン上のことかなあ・・・って思っていたら、
「バットのマークがついている人はたぶん愛沢のことが好きな人」
って文字が出て、あー!('-'*)(,_,*)('-'*)(,_,*)と納得!
でもウシジマ以外ちゃんと見てなかった・・・orz
あと誰についてたんだろう・・・。
窪田くんのパートはどんどんホストの競争に巻き込まれていく麗も
麗に惹かれて堕ちていく彩香も
彩香のストーカーになるエビヌマも悲しくて・・・。
彩香がウシジマに紹介されてAVに出演したその足でホストクラブに向かい、
もうナンバーワンは無理だと泣く麗の前に
ドカドカとカバンから札束を出すところと、
その後ウシジマに集金に来られて
今お金がありませんと千円札数枚をかろうじて出すところが
切なくて、泣けた・・・(ノ_・。)
彩香が分かりやすくホストに入れあげて風俗に走っちゃうようなタイプの女の子じゃなく、
地味で世間知らずで人に言われたことをそのまま信じちゃう
普通の女の子として描かれていただけに尚更痛々しかった。
彩香の財布がすごく普通なんですよね。
その辺の高校生がお小遣いで買ったようなちゃちい財布。
その財布には万札は似合わなくて、
やっぱり千円札がぴったりで・・・
そんな金銭感覚であろう彩香が自分を売って数百万作ったのに、
あれだけあったお金があぶくのように消えちゃったんだなあ・・・。
そのお金を稼ぐために彩香が支払った代償はとてつもなく大きいのに、
それが麗をナンバーワンにするというためだけに消費されてしまった。
しかも、その地位を維持するためには
今月も同じような競争に勝ち抜かなくてはいけないわけで・・・。
麗がエビヌマにぼこぼこにされて、ホストが続けられなくなって本当によかった。
その麗(おそらくもう顔で食っていくことはできない)が焼鳥屋で
初めて焼き鳥を焼かせてもらいながら泣くシーンも泣けた。
母親が自殺してしまったのに、今までは素直に泣くことも出来なかったんだ・・・と思って。
母親の死を目の当たりにしちゃって、
スイッチを入れる場所を間違っちゃったんだね。
ものすごく遠回りして、彩香も巻き込んで堕ちてしまったけれど、
彼はちゃんと立ち直れそうな予感を見せて終わってくれたのはよかったなあ。
ウシジマ君と戌亥がそこで焼き鳥を食べてたのもよかった。
こういう、ウシジマ君ってホントは情があるんちゃうん?
と思わせるような部分がたまにあるのが救い。
表情は変わらないんだけどね。



そのウシジマ君は安定の無表情、どっしり感。
ウシジマくんの揺るぎなさはドラマよりも強く感じました。
途中、ウシジマ君自身が危機を感じるような切迫した展開があったからかもしれない。
予告のイメージでは、もっとウシジマくんが追い詰められるのかなあと思ったんだけど
結局ウシジマ君が恐れた事態は
単なる勘違い&先走りだったってだけなのがちと残念。
もっとウシジマ君が冷あせかくような事態になったら面白いのに・・・。
でも、スクリーンで見て、改めて
山田君演じるウシジマの揺るぎなさってすごいよなあ・・・と思いました。
そして安定感、重厚感も。
ウシジマが映ると画面に重しが出来る。
ふわふわと浮ついた考えで現実をなめてるとしか思えないやつらが
縦横無尽に動き回るストーリーの中で
ウシジマ君がどっしりと現実の重みを感じさせて存在することで
この物語は成立しているから、
やっぱり山田孝之の存在感って半端ないなあ・・・って思いました。
例えば綾野君っていろいろなタイプの役が演じられるけど、
こういう重い感じの役は絶対にあわないと思うもん。
逆に戌亥のフットワークの軽さは山田君じゃ表現出来ない気がする。
だからまさに適材適所。
この二人ってたぶん価値観とか演技の芯として持っているものとか
すごく似ているんだろうけど、
役者として持っている雰囲気というか特徴は全然違うのが面白い。
だからこそこれだけ多くの共演をしていても
そんなに「またか・・・」という感じはしないんですよね。
現実に仲の良い同世代の俳優同士が
これだけ仕事でも一緒になるって
案外少ないと思うんだけど、共演多いですよねえ・・・。
事務所も違うのに・・・。
(小栗君と共演が多いのは事務所が絡んでいるから・・・ってこと多い気がする)
「その夜の侍」で赤堀監督が現実の二人も親友だと言うことを知らずに
あの役をそれぞれ別にオファーしたエピソード大好きです。
それでも、今までは圧倒的に山田君が格上の役だったりしていたのが
ここに来てようやく横並びの立ち位置になってきて、
今撮影している「新宿スワン」ではがっつり対等になっているそうで・・・。
すでに若手実力派俳優として認知されて安定した成長期に入っている山田君と
ほぼ世間に知られていない状態から急カーブを描いて第一線に躍り出てきた綾野君が
出会った当初から変わらない付き合いを続けているというのは素敵だなあと思う。
これが女優さん同士だったら成立しない関係かも・・・。
ちょっと憧れる男の友情の世界だなあって思います。



さて、この映画の綾野君、
やっぱり一番の見所は車を追って走るシーンでしょうか。
一瞬ぐぐぐっって車を追い上げるところが凄い。
あと、いきなり車の前に飛び出して来たときに
その遠目で見た一瞬のシルエットで、戌亥? って思わせてしまうスタイルもすごい。
まだ筋肉をつけて身体を大きくする前の、細くって手足が長い綾野君独特のスタイル。
戌亥が動くところがやっぱり物語の一番のクライマックスで、
最終的に戌亥がどう動いて何をしていたかってわかるところはわくわくします。
戌亥なんでそんなとこで飛び出して来たんだ?
っていう疑問もすっきり解決したし(^~^)
何にしろ、お金は怖いよなあ・・・って思わせる作品ですよね。
出てくる登場人物をばかなやつらだなあ・・・と笑い飛ばすには重くって
でも、重たい内容の中に笑える箇所も散りばめてあって、
人って愚かでどうしようもない生き物だなあ・・・って思わせながら
でも、捨てたもんじゃない・・・っていう前向きな部分もきちんとある、
ウシジマ君の世界がきれいに映画に収まったな・・・という映画でした。



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2014年4月スタートドラマ

もう、ドラマの初回は見るようにしています!
とは言えないくらい見損ねてしまいました(´□`。)
とりあえず見た・・・と言えるのは

・ホワイトラボ
・極悪がんぼ
・ブラック・プレジデント
・花咲舞が黙ってない
・SMOKING GUN
・MOZU
・BORDER
・続・最後から二番目の恋
・アリスの棘
・死神くん(ただし2回目)
・弱くても勝てます
・ロング・グッドバイ
・ファースト・クラス
・ルーズベルト・ゲーム
・新解釈・日本史
・リバースエッジ 大川端探偵事務所


くらいですね・・・。
いわゆるゴールデンタイムのものもずいぶん抜けてるよ・・・とほほ・・・。
このうち今でも見続けているドラマはもっと少ないわけで・・・。
別に決して面白くない訳じゃないんですよね、今期のドラマ。
確かにちょっと刑事物に偏りすぎな気はしますけれど。
でもそれなりにそれぞれ特色を出そうとはしているんですよね。
数ある刑事物のなかで私が一番好きなのは「BORDER]です。
小栗君の存在感がめちゃくちゃいいです。
去年「リッチマン・プアウーマン」をやったときは、
やっぱり小栗君いいなあ・・・と思ったんだけど、
あまりにも主人公のキャラが小栗君のイメージにはまっていたから
そのせいだろうと思っていたんです。
うまく小栗旬という役者のいい部分を引き出した人物造形をしたなあと思ってました。
でも、今回の石川安吾は全然違った人物で、
やっぱりこの人も優秀な人なんだけれど、
日向の優秀さとはまた違った感じ。
役としては死者が見えるというものすごい特殊能力を除いたら
それほど目立つ人物じゃない。
でも、なんか存在感がいいんです。
あ、この人なら本当に死者が見えるかも・・・と思わせるような
繊細な雰囲気があって。
死者の見せ方はちょっと「シックスセンス」を思い出させてくれました。
死者が必要以上に怖くない「シックスセンス」
死者と石川の関係が事件ごとに変わっていくっていうのも面白い。
死者が自分の無念を晴らそうと石原に情報を提供する回があれば、
死んでまで石川と対抗し、石原との知恵比べを楽しむ回もある。
始まる前の情報で、死者が見えるようになった?なんじゃそのウソ臭い設定は・・・( ̄_ ̄ i)
って思っていた部分が吹き飛びました。
このドラマ裏が「MOZU」なんですよね・・・。
なんでこんな力作が二つ重なっちゃうかなあ・・・(-"-;A
視聴率的にどっちに軍配があがっても残念。
今の所は初回が圧倒的に「MOZU」優勢だったのが
ほぼ変わらなくなっています。
この間「BORDER」がちょっと抜いたのかな。
1話完結の分かりやすい展開がうけているのかもしれません。
「MOZU」は完全に連続する形で物語が進んで行く上に
物語が複雑で映像も凝っているから
とにかく密度の濃いドラマになっていて
あの世界に上手く入り込めたら、
TVドラマではなかなか味わえない面白さが味わえるのですが、
見ていてしんどい面もあります。
仕事の後、晩ご飯を食べながら・・・とか
ビールをひっかけながらのんびりと楽しむには
ちと重すぎるドラマなのかもしれません。
ただ「ルーズベルト・ゲーム」もそうですけど、
明らかに男性好みの・・・というか、
男性が男性の好きな世界を極めました・・・というタイプのドラマが
たくさん出てきましたね~。
「MOZU」のようなタイプの刑事物や
「ルーズベルト・ゲーム」のような企業ものは
あんまり視聴率がとれないと言うことで
NHKとWOWWOWぐらいで、見たい人だけ見てくれればいい
って感じでほそぼそと(でもがっちり良作が)作られてきたんだけど、
「半沢・・・」で一気に民放の連ドラに広がった感じ。
少なくともF1、F2層をねらった、イケメンを使って甘いラブシーンがあって・・・
というパターンからドラマが解放された気がしてちょっと嬉しい。
ただ今期はそれが偏りすぎてしまった気も・・・。
F1、F2層に向けたドラマを作り続けて来た月9まで
男性の視聴者に向けた企画になってしまった・・・。
面白い題材だとは思うんだけど月9でやらんでもいいんちゃうん?
というか、せっかく積み上げて来た枠のカラーをどうしたいんだ?
朝ドラが女性を中心とした一代記を描くように
大河が歴史物のドラマをやり続けるように
月9はラブストーリーを作り続ければいいのに・・・。
というか、一つのクールで作られるドラマを見渡したときに
同じような題材、同じようなカラーのドラマが並ぶのってつまらないじゃないですか。
こんなにたくさん作られるドラマ、
どうせ全部見られる訳じゃないんだから、
自分でチョイスする時に、同じようなものが並んでいたら
一気にドラマに興味を無くすんですよね。
で、見もしないで
「日本のドラマはつまらん」
という結論に簡単にいきついてしまう。
ドラマという表現の形態が豊かに発展するためには
いろんなタイプの作品が出てこなきゃダメだって思うから
是非是非企画の段階でもっと頑張って欲しいです。
特にフジテレビ(-""-;)
このクールに限らず続編の企画多すぎ。
完全に続編じゃなくても、
これってあのドラマみたいだなあ・・・って思える企画も多い。
「極悪がんぼ」確かに面白い企画だし
これを月9の枠で作るって言うのは挑戦だったろうとは思うんだけど、
でもどっか振り切れてない。
「カバチタレ」と同じ原作なんですよね。
でも「カバチタレ」で見せたドラマならではの面白い切り口というか
バタ臭い題材でもどこかおしゃれにかつセンスよく遊んでしまう自由な感じが
全くなくなってしまった。
いや、やろうとはしているんだけど、うまくできていない。
「カバチタレ」と「極悪ガンボ」の差が
今のフジテレビの勢いのなさを象徴しているようで、見ていてちょっと辛い。
今フジで面白いと思えるのは「最後から2番目の恋」や「最高の離婚」など
作家さんの個性が前面に出ている企画ですよね。
こういうドラマはしっかりと面白い。
だから演出や演技の問題ではないのだと思います。
面白いドラマを作る底力はしっかり持っている。
今、企画力が一番疲弊しているように見えるのがフジかなあ。
ただ「ブラック・プレジデント」だけはちょっと面白い。
どっちに行くのか見えなくて・・・。
これも作家の尾崎さんのカラーが強く出ているから?
単純にブラック企業の社長が成長する話でもなさそうだし、
かといって現実の厳しさを描き出す・・・というのでもなさそうだし。
でも毎回ちゃんと面白い。
所々今時の甘い考えの若者に対する作者の視点みたいなのも感じられて
でも遊びの部分もいっぱいあって・・・。
沢村さんの魅力をすごく活かした人物造形もいいです。


今回のクールでもう一つ思ったのは、
完全懲悪がはっきりしているものが多いこと。
「花咲舞・・・」も「「ルーズベルト・ゲーム」も
ここまでひどいやついるか?
っていうくらい人間的に酷いやつが出てくる。
これもまた「半沢・・・」の影響なのかなあ・・・。
確かに見ていて気持ちいいんです。
酷いヤツが必ず最後ぎゃふんと言わされるのが。
でも、こればっかりになると食傷気味になると思うので、
クールに一つくらいでいいなあ・・・(;^_^A
あ、でも、花咲舞の真っ直ぐなキャラクターに杏ちゃんがはまってるし、
上川さんもいい味出しているので「花咲舞・・・」好きです。
「ルーズベルト・ゲーム」のほうは単調にならないように工夫されているなあとは思いました。
野球と経営の部分がすごく見事にリンクしていますね。
これ、きっと企業オンリーだったらしんどいと思うんです。
唐沢君演じる主人公の性格も悪いし(-。-;)
野球オンリーでも、ありきたりなスポ根ものの展開になると思う。
でも、二つが合わさることでうまく緩和されて補い合っている気がする。
でもって二つの軸があるから思い切った人物造形が出来ているんじゃないかな。
細川がちゃんと悪い性格に描けるのも、
野球部の監督大道がマンガ的に特徴があっても、
両者がバランスを取り合っているからすんなりと受け入れられる。
工藤君も「八重の桜」の頃から比べるとまた上手になりましたね。
これも楽しみなドラマです(^∇^)



深夜帯のドラマはバラエティに富んで楽しいですね。
「リバースエッジ・・・」は、大根監督で探偵もの・・・とくれば
「まほろ・・・」と近い感じのドラマになるのかなあ・・・と思っていたら
もっとぐっと大人の雰囲気になっていました。
都会の路地裏にひっそりと生まれているような話を毎回見せてくれるのかな?
人生表舞台で華やかに語られているものだけでできているんじゃないとでもいうような
奥行きがある感じが好き。
「深夜食堂」ってこういう感じだったなあ。
深夜帯のドラマなので休日に何気なく家族の前で見始めてしまって
(しかも第2話!)
えらく気まずい思いもしましたが(;^_^A、でも楽しみなドラマの一つです。
それにしてもオダギリジョーさん、今期働きますねえ・・・。
もう一つ深夜ドラマで楽しみなのは「新解釈 日本史」。
シチュエーションコメディとして気楽に見られます。
福田さんっぽいノリも、
ムロさんのムロさんらしいお芝居も楽しいんだけど、
これ三谷さんで見たかったなあ・・・という気がします。
歴史に対する愛情がちょっと薄い感じがして・・・。
三谷さんならありあまる歴史愛の上に
コメディとしての劇を組み立ててくれそうな気がします。
とはいえこのドラマはこのドラマとして十分面白い。
次回は松尾芭蕉だそうです。
実は私卒業論文を芭蕉で書いたもので、
芭蕉にはちと思い入れが強いのです。
はてさてどんな芭蕉がでてくるか!




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