白洲次郎

「白洲次郎」を見ました。

春から半年・・・長かった・・・[E:bearing]

ま、原田さんがご病気だったのですから仕方ありません。

確か「ハゲタカ」もドラマの時に、

撮影中に柴田さんのご病気がわかって放送が延期になってたし、

大友監督ってそういう意味でついてない?

でも、どちらのドラマもキャストを交代せずに

回復を待ってくれてよかった。

原田さんも柴田さんも、ドラマを支える重要なポジションでしたから。

待てた・・・っていうのはやっぱりNHKならではなんでしょうね。

民放にそんな体力なさそうだもん。

とりあえず「竜馬伝」では皆さんご健勝で1年余りの撮影を乗り越えられることを祈っています。



内容は・・・私はすごく面白いって思って見ました。

白洲次郎って言う人を全く知らなかったので、

日本にこんな人がいたんだあっていう単純な驚きが大きかった。

ちなみに「日本のラスプーチンと呼ばれた男」っていう宣伝文句も、

へー、そーなんだあー・・・

で、ラスプーチンって誰?[E:coldsweats01]

って状態でしたから。

とりあえず3話まで全部見てから、

例によって巨大掲示板にふらっと寄ってみたら、

そこでは意外と不評だったことにびっくりしました。

やっぱり基礎知識があると、いろいろ気になるところがあるのかな。




今年の春、予告の並々ならぬ緊迫感にひかれて第1話を見て、

冒頭からぐっと引き込まれました。

自動車の大きなエンジン音(でも不快じゃない)

荒々しいけど瞳に強い光を宿した少年時代

(少年時代を演じた俳優さんが「フィッシュストーリー」や映画版「ハゲタカ」に出てた

高良くんだっていうことはずっと後になってから知りました)

なんか無茶苦茶だけどスケール感がやたらでかい父ちゃん、

そして流暢な英語を堂々と話す伊勢谷くん。

全てが印象的で、一気に作品に引き込まれました。

伊勢谷くんは今まで一回もかっこいいと感じたことがなかったのですが

(ちょっと顔が細すぎて神経質そうで苦手)

今回は一気に見直しました。

身長が高いこともあいまって、

すくっと姿勢を正して堂々と英語を話すと実にかっこいい。

あれだけ英語を話す姿が様になる日本人も珍しい。

1話の最後の辺りでケンブリッジの学友に日本を救うための演説をしているところがよかったです。




2話目は特徴的な画面作りに目が慣れたせいなのか、

話的にも落ち着いていたせいなのか、

1話ほど強烈な印象はなかったのですが、

それでも陰影に富んだ田舎の日本家屋の美しさが心に残りました。

白洲次郎が農業をしているシーンも穏やかな感じで好きでした。

でもやっぱり2話の見所は徴兵逃れのところと、

ラストのマッカーサーを叱責するところですね。

徴兵逃れに関しては、

やっぱり特権階級の人たちはこうやって徴兵から逃れていたんだろうなあ・・・と、

歴史の裏側を見せられた気分。

でも思ったほどそれがイヤじゃなかったのは、

1話で高貴な人間は社会に対して負わねばならない義務がある、

と近衛首相に説いた場面があったからですね。

1話で自分の立場で日本を開戦の危機から救うためにはどうしたらいいかを、

ずっと考えて、それを実行していた様子を描いていたから、

「私の本分は負けると分かっている戦争の前線に出て戦うことではない」

という言い分も、感情的に許せる。

特権階級の人間には豊かさを享受するからこそ背負わねばならないものがある

というカントリージェントルマンとしての思想は

それはそれでありだなあと思わせられました。

さすが階級社会が長いイギリスですよね。

今は世界的に持てるものと持たざるものの格差がすすんでいますが、

こういう社会認識を持っている人はそんなにいないのかも。

際限なく自分の欲望を追い求めるばかりになっちゃうと、

やがて社会が立ち行かなくなってしまう。

人は自分の分に応じた社会責任を負う・・・うん、なんかいいかも。



マッカーサーを叱責したっていう戦後部分は、

まさに自分の本分を生かして立ち上がったところ。

「我々は戦争に負けただけで奴隷になったわけではない」

あの時代にそんなことを堂々と言えたのがすごい。

彼はイギリスに長く学んでいるし英語も堪能だし視野も世界に開けているけど、

根本に日本人であるって言うプライドを持っている。

ドラマはその部分をぶれずに描いたからこそ、見てて気持ちよかった。

別に日本がすごいとか右翼的な思想を持っているわけではないけれど、

自分が生まれて育った国に対して愛着と誇りを持つのは人として当然のことだし、

人間の根本的なところでアイデンティティを支えている。

それはきっと世界のどの国で生まれても、そう。

自分のルーツを他者に対して誇れないのはとても悲しいことです。

敗戦というもっとも国民の誇りが傷つけられ自尊心を無くしている状況で、なお、

自分の国に誇りを持ち占領者にそのことを堂々と主張できる強さ。

その重要な場面を伊勢谷君は品性を保ちながら毅然とした英語で、

すごく上手く演じられていたと思いました。


3話「ラスプーチンの涙」で描かれた講和条約受け入れの演説も、

日本という国に対する誇りが強く表れていました。

継ぎ接ぎでみっともなくでっかくなった巻物には笑ったけど[E:coldsweats01]

でも現実に吉田内閣がぶっとい巻物を読んでいてびっくりしました。

明治以来この国は西洋諸国に追いつき追い越せとやっきになって、

なんでもかんでも洋式のものがかっこいいという価値観にかたよって、

戦後は戦後で敗戦の反動で一気にアメリカ的なものに魅せられていくのですが、

そんななかで自国の文化に誇りを持ちそれを堂々と表せる白洲は素敵です。



その一方で、3話は白洲次郎の暗部にも大きく踏み込んでいます。

ただ、3話はいろんな物事を詰め込みすぎて、

基礎知識がないものには非常に分かりにくいものになってしまいました。

白州次郎は日本の最先端の鉄工所を外国に売却しようとしたことで世論を敵にまわしたのか・・・

と思ったら、どうやらそれだけではないみたいだし、

この辺りの流れがちょっとわかりにくかったです。

後でウィキペディアで確認して、

ああそういうことだったんだなあとようやくわかりました。

そして戦後の白州次郎の動きは概略をまとめただけのウィキペディアを読んでいるほうが面白かった。

もう一つ、ドラマだけじゃさっぱりわかんなかったのが奥さんの白洲正子さん。

なんか原稿書いてるけど、何した人?

って思ったら有名な随筆家だったんですね。

勉強不足でした。[E:coldsweats01]

正子さんの交友関係が描かれるところは唐突で何が何だかさっぱり。

最後に正子さんについて何か説明が入るのかと思えば西行についての文章を

白洲次郎になぞらえて読んで終わり・・・

知識がない人にはとっても不親切な3話でした[E:gawk]




白洲正子さんは西行についての著書があるんですね。

西行は芭蕉が慕った歌人という認識しかなくて

正子さんの西行観はちょっと意外でした。

私がもっている西行のイメージは芭蕉の作品を通じて感じていたものでしたから、

もっと求道者っていう感じだったんですよね。

白洲次郎と西行・・・そうかあ、つながる部分があったんだ・・・。



3話ではやっぱり原田さんが印象に残りました。

特に最後に

「すまなかったね」

というところは深かったです。

その直前にレンタルで「歩いても歩いても」を見ていたので、

改めて原田さんってすごいなあと思いました。

この2作品、全然違う印象の役でちゃんと演じ分けられているのに、

きちんと役に原田さんの血が通っているんですよね。

大好きな「天国の本屋~恋火」では玉山くんと共演してたっけ・・・。

あ、あと「父と暮らせば」もよかったなあ。

次は「たみおのしあわせ」が見てみたいな。

救命病棟24時

「救命病棟24時」の最終回を見ました。

これで今クールきちんと見ていたドラマは全て終わりました。

これからしばらくは特番ばっかりなんだなあ・・・。

つまんないけど、HDDにたまったドラマや番組を一気見するにはいいチャンス、かな。


で、感想です。

というか、もう、あんまり感想ないです。

「救命病棟」シリーズも4作目になって安定感を増してきました。

期待していたクオリティを裏切られない安心感があります。

違う脚本家さんが書いているのに、

きちんと守られているベースの世界がある・・・。

これってすごいことですよね。

シリーズものとしてすっかり定着したということなんでしょう。

思えば第1シリーズから第2シリーズにかけてが一番難しかったんでしょうね。

第1シリーズでは進藤先生自身が奥さんの問題で物語に深く関わっていましたから。

でもその問題は第1シリーズで完結してしまっていたので、

第2シリーズからは進藤先生に位置づけが難しかったんだろうと思うんです。

それがうまく救命体制が未熟な病院の救命救急を立て直していくという流れに変えた。

そしてこの流れは、巨大地震がもし起こったらという架空の設定で描かれた第3シリーズでも、

今回でもきっちりと引き継がれました。

だからきっと次もあるはず。

って思っていたら、とりあえずスペシャルドラマがあるみたいで、よかったよかった。

スタートが1ヶ月遅れたのでエピソードが少なかったのが残念だったのです。

毎シリーズ救命のメンバーそれぞれの物語が描かれて、

最終回頃にはキャラクターもたってきて、チームとしてもまとまりが出てくるので、

見ているほうも一人一人に愛着が湧いているんですけど、

今回はよくわかんないままの人も多かったのでそれだけが気になっていたんです。

カットされてしまっていたエピソードも交えて描いてくれるといいな。

最終回は2時間以上の長さだったのに、

その長さが苦痛に感じられないくらい密度が濃かったです。

ユースケ・サンタマリアのやった澤井先生が予想通り実は熱い人でよかった。

たぶん彼についても、もっと途中で

「この人はいい人? それとも悪い人?」

って迷わせたかったんでしょうけど・・・。

彼が語った熱心すぎた救命医の友人は、実は澤井先生本人だった・・・ってことでいいんですよね。

最後に小島先生が確認してくれるかと思ったんだけど、

そこまで親切じゃなかったですね。

彼がそこまで追い詰められた経験を持っているっていうことを踏まえた上で、

もう一度澤井先生の表情をじっくりと見てみたいな。

進藤先生が暴走気味に患者をどんどん受け入れているときの顔を。

無表情、もしくはむすっとしているように見えた澤井先生の顔が、

もう少し違った風に見えるかもしれません。

きっとスペシャル前に再放送してくれますよね。

進藤先生と澤井先生が最後に約束するところは、

ちょっと「躍る大捜査線」の青島と室井さんみたいでした。

現実でも澤井先生のような人が出てきて、

救命の現状を上から動かそうしてくれないかな。

とりあえず、ドラマを見て救命救急で働くお医者さんたちに関心を持った私たちが、

むやみに救急を利用したり、

なんでもかんでも医療過誤だと訴えたりするようなモンスターペイシェントにならないことが大切ですよね。

ドラマは自分の知らない世界に生きる人達の立場に立ってものを考えるチャンスを与えてくれるから、

こういう社会に対する問題提起を含んだ上質なドラマを定期的に生み出していって欲しいと思います。

もちろん「救命救急」はそんなかたい面だけじゃなく、エンターテイメントとしても充分に面白いんだけど。

毎回救命のメンバーの中に知らなかった俳優さんで、

このドラマを見て気になってくる役者さんがでてくるんですけど、

今回はそれが花輪先生を演じた板尾さんでした。

何度か板尾さんが演じられている作品を見たことがあったのですが、

独得の存在感やなあっていうだけであんまり気にしていませんでした。

今回は独得の存在感がくどすぎず、上手い具合に役柄にあっていてよかったです。

途中私生活で辛い経験もなさったのですが、

そんなことはちっとも感じさせずマイペースな花輪先生を演じてらっしゃいました。

彼のエピソードももっと見たかったなあ。

ちなみに第2シリーズでは宮迫さんの、

第3シリーズでは大泉さんと小市萬太郎さんのお名前を覚えました。

チームのメンバーも毎回若手から中堅、お笑い枠まで役者さんの幅が広くて、豪華ですよね。

とりあえず次のスペシャルは楽しみだし、

また新しいシリーズも何年か後に作って欲しいものです。

ブザービート~崖っぷちのヒーロー~

恋愛中心のずっと「好きだ」「嫌いだ」を言っているようなドラマは苦手なんだけど、

とりあえず全部見ました「ブザー・ビート」

好きな脚本家さんの作品だけあって、

エピソードの作り方とか、台詞回しとか、小道具とか、

いちいち私のツボにはまってくれて楽しく見ていました。

よく言えば王道のラブストーリー、

悪く言えば使い古された定番のストーリー展開と人物設定だったわけですけど、

きちんとツボを押さえたドラマ展開ってやっぱ見てて気持ちいいよなあ・・・

って改めて思いました。

私がドラマ好きだと知っていて、

会うとドラマ話を振ってくれる友人、知人たちが、みな第一声に

「相武紗季って悪いやつやなあ」

って言ってくるのが面白かった。

一般の(私みたいにドラマに執着していない)人が気軽に話題にするようなドラマって、

久しぶりだった気がします。



前述の相武紗季ちゃんに関しては、

脚本の抑制が効いていることもあって、

思ったほど悪くないやん・・・って思っていたんですが、

友人たちは相武ちゃんの悪女っぷりが印象に残ったようです。

確かに最初予想した以上にはまってて驚きました。

悪い表情とかわい子ぶっている時の表情の落差が大きいので、

かわい子ぶっている時のかわいさが強調されていたような気がします。

CMで見るかわいらしさが、

ドラマになるとどうしてかすんでしまうのかなあ・・・って思っていたので、

ドラマでもかわいらしい彼女を見られたのはよかったかな。

北川さんがあんまり演技上手くないのかなあ・・・って感じだったので、

相武ちゃんが上手に見えてましたしね。

でも、欲を言えばもう一皮むけたら役者さんとして面白くなるのにな。

この勢いでヒロインキャラから脱却して、

いろんな役に取り組んでみて欲しいです。



ヒロインの北川さん・・・確か深夜の「モップガール」は何回か見てたんですけど、

あれ? こんなに演技下手だっけ?

でもとにかくかわいらしい人ですね。

この役って演技云々より必要なのは雰囲気だったりするから、

そんなに違和感なく見ていました。

山下君との2ショットも美しかったし。

でも、演技力が必要な役になったらつらいかもしれませんね・・・。

彼女の作品に玉山くんが云々の噂があるのでちょっと気になっているのですが・・・。

どうなんだろ・・・。



山下君は・・・結構好きなんですよ。

演技が上手いのかどうかは不明なんですが。

今の所、彼に振られる役柄は彼の個性にあった役ばかりなので、

それほど演技演技・・・って意識しなくてもできているのかもしれない。

とりあえず与えられた役割をきちんとこなして、

尚かつその役を魅力的にみせるということを続けているので、

それなりに力はあるのかなあって思ってます。

一番好きだったのは「プロポーズ大作戦」での彼ですね。

とにかく重みを感じさせない存在感で、

本当に少女漫画から切り抜いてきたようなイメージ。

ある意味キムタク路線の一番の後継者は彼なのかもしれない。



・・・と、最終回を見るまではこういう感じで肯定的に感想を書いて終わろうと思っていたのに、

最終回を見て、一気にイメージダウン。

相武紗季ちゃん演じた菜月じゃないけど、

ちっ[E:angry]

って気分です。

これだから恋愛ドラマは嫌いなんだよっ!!



というのも、ラストがどうしても納得いかない。

どうしてわざわざ莉子にリハーサルを抜け出させる意味があるの?

タイトルが「ブザービート」だから最後は直輝がブザービートを決めて終わりたかったっていうのは分かる。

そこに莉子を来させたかったっていうのもわかる。

でもそのために莉子にリハーサルサボらせることないやん。


いっそ、莉子のコンサートとバスケの試合を同じ日にしてしまえばよかったのに。

莉子のコンサートは午前中、直輝の試合は夜にしといて、

莉子のコンサートはちゃんと終わらせてあげて、

そこに直輝から両手いっぱいでも抱えきれないほど大きなひまわりの花束が届く。

メッセージに

「応援に行けなくてごめんね。でもその分、俺は自分の夢に向かって頑張るから。

君はそこから応援していてください」

みたいなことが書いてある。

莉子はコンサート後で賑わう控え室からドレスのまま飛び出して電車に飛び込む。

そして直輝の試合のラストに間に合って・・・

っていうんじゃだめだったの?

莉子がリハーサルを投げ出したら、二人がそれぞれの夢を追う姿に惹かれて、

お互いの夢を尊重するために別れて、連絡を絶って・・・

っていう今までの流れが台無しになってしまう。

直輝の夢も大事だけど、莉子の夢も大事でしょう?

リハーサルにしろ、莉子が自分の夢を叶えるための場所を投げ出すっていうことは、

それまでの彼女を否定するっていうことじゃないの?

今までなんで直輝と離れて、携帯も手放して、一人で頑張って来たの!

ラストを盛り上げるために都合の言いように人物を動かして、

それまで積み上げてきた人物像をぶちこわすような無神経さはいやだ。

莉子の夢は莉子の夢できちんと完結させてあげないと、

この作品の根幹まで揺らいでしまう。

ベタな展開はベタなりに、

きちんと帳尻を合わせておかないと気持ち悪くってしょうがない。

それでも、そういう何もかもを振り切って直輝の試合に駆けつけることが

莉子の押さえきれない気持ちを表すために必要なんだ・・・

っていうんなら、やっぱり私はラブストーリーなんてだいっ嫌いだ。